八百長問題 新たに3、4人の“クロ認定”も

[ 2011年3月4日 06:00 ]

 大相撲の八百長問題で、疑惑をかけられている14人の中に、既に関与を認めている竹縄親方(元幕内・春日錦)ら4人以外に、新たに3、4人が特別調査委員会から“クロ認定”されていることが3日、分かった。特別調査委員会は既にこれらの調査結果を踏まえたリポート作成に着手しており、早ければ来週末にも処分の勧告を含めた最終報告を行う可能性が出てきた。

 極秘裏に行われている特別調査委員会の聴取が、いよいよ最終段階を迎えた。八百長関与の疑惑をかけられている14人のうちのある力士はこの日、「最近2回ほど(聴取に)呼ばれた。弁護士の方が自分の師匠に対し、“クロだから、そのつもりで聴取に来てください”と通達している」と明かした。同様のケースで“クロ”を通告されている力士は、既に理事会などで関与を認めている竹縄親方、十両・千代白鵬、幕下・恵那司、調査委からクロ認定されている十両・清瀬海とは別に少なくとも3、4人に上っているという。

 特別調査委の調査は、携帯電話会社からのデータ提供を断られるなど、すでに八方ふさがりの状態。関係者によると、携帯電話を提出していない4人からの回収もいまだにできておらず、携帯メールの解析そのものを断念せざるを得ない状況に追い込まれているという。放駒理事長(元大関・魁傑)は全容解明をしない限り本場所は開催しない方針を示しているが、調査が難航していることもあり、特別調査委の伊藤座長は14人を先に処分し、夏場所と並行してその他の力士の調査を進める方針への転換を示唆していた。こうした経緯もあり、夏場所を開催するために今月中旬にも結論を出す可能性は高い。14人のうちの別の力士も「委員会は既に(自分が話した)主張を(文書に)まとめている。自分も言いたいことは言ったし、来週中にも結論を出すのでは」と証言した。

 調査委員会は4日の会合で、14人の処遇についての確認作業を行う予定。また、来週の8日には運営審議委員会、9日には再発防止委員会の第1回会合、10日にも横綱審議委員会の臨時会合が予定されている。調査委としては横審への報告を経て11日以降にも会合を開き、最終報告として処分の勧告などを理事会に提出することになりそうだ。

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2011年3月4日のニュース