41歳・斉藤5年ぶりV!雨風耐えて逃げ切り

[ 2009年5月18日 06:00 ]

優勝カップを手に笑顔を見せる斉藤裕子

 スポニチ後援の女子ゴルフツアー、ヴァーナル・レディース最終日は17日、福岡県福岡センチュリーGC(6594ヤード、パー72)で行われ、斉藤裕子(41=帆風)が“アラフォーV”を飾った。強い雨の中で74と耐え、通算5アンダーの211で逃げ切り。04年の中京テレビ・ブリヂストン・レディース以来、5年ぶりのツアー2勝目を挙げた。3打差の2位には、この日のベストスコアとなる71で回った古閑美保(26=キリンビール)らが続き、横峯さくら(23=エプソン)は開幕から8試合連続の1ケタ順位となる6位だった。

 30センチのウイニングパットを冷静に沈めると右手を天に突き上げた。5年ぶりの2勝目。斉藤は祝福の拍手に「ギャラリーの方の声援を受けると本当にプロゴルファーになって良かったなと思う」と満面の笑みで応えた。
 41歳246日での優勝は05年に48歳322日で勝った具玉姫以来、4年ぶりの40代勝利。強い雨に多くの選手が崩れる中、アラフォーらしい落ち着きが光った。ボギーを叩いた直後の3番パー3で、第1打を30センチにつけるスーパーショットでバーディー。不動と3打差で迎えた15番はともに第1打を池に落としたが、ダブルボギーの不動に対して斉藤はボギー。続く16番で再び第1打を池に落としたものの、動揺せずボギーにとどめた。常に冷静なプレーで、不動を「我慢は大切だと思った」と脱帽させた。
 オフは毎年、過酷なトレーニングで体脂肪と体重を落とし、米国に出向いてピア・ニールソン・コーチの指導を仰ぐ。最近では46歳のプロ野球最年長選手、工藤公康著の「現役力」を読み、自己分析からすべてが始まるとの内容に納得させられた。「ゴルフが好き」の一念が、40代にして成長を続ける源だ。賞金ランクは4位に浮上。6月15日時点での賞金ランク5位以内に与えられる全英女子オープンの出場権に大きく近づいた。「一度は行ってみたい」。地道にゴルフ人生を歩んできた41歳が、華やかな舞台への足がかりもつかんだ。

 ◆斉藤 裕子(さいとう・ゆうこ)1967年(昭42)9月13日、栃木県那須塩原市出身の41歳。矢板中央高卒業後、地元のニューセントアンドリューズゴルフジャパンに研修生として入社し、90年にプロテスト合格。初シード獲得は94年。優勝2回、2位が5回。07年に栃木に5LDKの自宅を購入。両親と3人で暮らす。1メートル63、60キロ。血液型O。

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