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“動く餌”で誘って良型メダイ連発

[ 2024年5月15日 05:30 ]

“動く餌”を意識して良型メダイを上げた榎本さん
Photo By スポニチ

 相模湾に根魚が好む春の濁り潮が到来した。日頃は深海を回遊する魚たちだが、潮の濁りに乗じて浅場で口を使い出す好機。対象はメダイ、クロムツなど。神奈川県平塚・庄三郎丸で早速トライ! (スポニチAPC・林 悠二)

  ライトウイリー船と並び、注目を浴びる深海のメダイ五目船。この日も2隻出し態勢だ。

 「前日良かった平塚西沖へ20分ほど走ります」――22号船で舵(かじ)を握る望月幸雄船長。「初期は潮色が不安定。濁れば広範囲で好成績が出る半面、澄むと深場に落ちて苦戦する日も…」と、潮色に左右されて釣果にムラも。

 ポイント周辺は幸い薄濁り。指示ダナは水面からで、第1投は120メートル。「ここを基準に上下5メートル前後を探って」とアナウンスが流れる。 

 コマセにオキアミを使うビシ釣りが庄三郎丸流。宙に浮いた魚を、コマセで寄り集める狙いなのだ。

 早々にクロムツが姿を見せる。皮切りは横浜市の榎本文夫さん(50=会社員)。「110メートルまで下ろし即5メートル巻き上げ、指示ダナまで誘い上げているうちにヒット」。丸々した40センチ級を手に頬が緩む。

 左舷でクロムツを順調に上げていたのは、東京都東村山市の押村晴紀さん(51=会社員)だった。「フォーリング中に当たります。指示ダナの5メートル上でまず止める。ここからサバの切り身餌を揺らしながら落としていく感じですかね」とテクニックを披露。良型のアラも釣り上げた。

 澄んだ潮が入り大きく移動。200メートルダチ。筆者の竿にも当たりが出た。が、強い引きの正体は大サバ。二の腕ほどもあるサイズだ。濁り潮を選んだはずの場所。サバはいないはずなのに、予想に反して3連チャン。原因はタックルのようだ。銀色に輝くステン缶はコマセが一度にドバッと出る。チモトの夜光玉もサバが好む傾向。で、プラビシに替え、夜光玉を取り再トライ。

 深場でのタナ取りは底から10メートル上がベース。「タナを探るなら7~13メートル間を」と船長。誘いが大切、“動く餌”をイメージ。タナで止め軽くコマセを振り出し、静かに竿先を上下しているとゴツン!強い当たりの主は40センチ級のクロムツ。その後30センチ前後を3匹、シロムツも3匹追加。ビシから適度に出るコマセ、その煙幕に仕掛けを同調させるイメージが釣果につながった形だ。

 この日、クロムツのトップは押村さんで8匹。榎本さんは2・5~3・6キロのメダイを2連発した。「全般的に活性が低く、当たりを出すのが難しい一日でした」と船長。今後の展開に目が離せない。

 《クロムツ17匹/別船でヒット》潮の濁りに左右される中、別船でクロムツを17匹上げた人も。東京都八王子市の佐藤康広さん(53=会社員)だ。8×8号、3本バリ。「タナは底上10メートル。15メートルまで誘い上げ、再び下ろすうちにヒットしました」

 ▼釣況 東日本釣宿連合会所属、平塚・庄三郎丸=(電)0463(21)1012。乗合は午前6時半出船。料金は餌付き1万2000円。オキアミ1000円、女性、学生は3000円引き。
 

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