湘南の新星・鈴木冬一活躍の秘訣

[ 2019年4月19日 09:00 ]

<ルヴァン杯 湘南・横浜>後半、ボールを競り合う鈴木(左)と李忠成(撮影・小海途 良幹)
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 【大西純一の真相・深層】湘南にまたひとり面白い選手が出てきた。右ウイングバックに定着したMF鈴木冬一(18)だ。今季、長崎県総科大付から入団したばかり。3月6日のルヴァン杯長崎戦で先発出場すると、9日のJ1鹿島戦で途中出場、17日の仙台戦からスタメン出場を続けている。抜群のボール扱いと気の利いたプレーで評価は急上昇している。

 「試合に出られているのはうれしいが、責任もある。いつ出られなくなるかわからないし、いまうまくいきすぎて後々どうなるかと考えたりする。でも、馬入(練習場)に来たら絶対にスタメンに定着する、という気持ちでやっている。気持ちの面でぶれることはない」と、謙虚さと気持ちの強さを持っている。そして課題について聞くと、「オフザボール(ボールを持っていないとき)の動き。相手がいやだと思うポジションを取れるか。足元にもらいたいタイプなので、相手の守備ラインの裏へランニングして、ライン下がったところでもらうとか、僕が使われなくても味方にスペースを与えるとか。チョウさん(チョウキジェ監督)に聞いたりしてやっている」

 高校を卒業してまだ1カ月もたっていないが、「高校の試合とは強度が違い、疲労度も違う。でも、試合開始の笛が鳴ったら全力でやって、70分しか持たなくても構わないと思っている」と言う。

 サッカーに対する頭の回転の速さは抜群。チョウ監督が「もぐらたたきが抜群に早い」と表現したように、頭の“瞬発力”がある。練習で指摘されたことは一度で身につけてしまう。左利きで元々は攻撃的中盤だが、湘南では当初左ウイングバック、今は右ウイングバックを器用にこなす。4月6日の磐田戦では右ウイングバックで先発して、途中から左サイドバック、右サイドバックとポジションを代えてプレーした。

 順応性の高さの秘訣を鈴木冬に聞くと、こう答えた。

 「日頃からセンターバックならこうとかセンターフォワードならこうと、いろいろとイメージしている。寝るときに布団に入って30分ぐらいイメージしてから寝ている。イメージしたことを練習ではやるが、試合中に考えることはない。試合中は練習のことが出ると思っているから何も考えない」

 ほかにもプレミアリーグに移籍した自分がアディショナルタイムに直接ゴールを決めたシーンや、大きな大会の決勝戦で、オーバーヘッドで決勝ゴールを決める場面などもイメージしているという。

 「考えたら楽しいでしょ。1%ぐらいしか実現の可能性はないかもしれないけど。でも、サッカー以外でもイメージすれば現実にいいことが起こるかも」と、言う。

 もちろん、猛練習のたまものだが、イメージトレーニングで進化しているのもたしか。しかもだれに勧められたのでもないというのがすごい。どこまで成長するか、楽しみだ。

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