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ベイル2発!ウェールズ 60年ぶりW杯出場へ白星発進

[ 2016年9月7日 05:30 ]

得点を挙げ喜ぶウェールズのFWギャレス・ベイル

W杯欧州予選D組 ウェールズ4―0モルドバ

(9月6日)
 第1節9試合が行われ、今年の欧州選手権で初のベスト4入りを果たしたウェールズは、1958年スウェーデン大会以来60年ぶりのW杯出場へ白星発進。モルドバに4―0で快勝。エースのFWギャレス・ベイル(27=Rマドリード)が2ゴール1アシストと大車輪の活躍を見せた。

 勢いは続いていた。初出場の欧州選手権で4強入りの快挙を果たしてから2カ月。新たな歴史へ、ウェールズがまた歩みだした。先導役はベイルだ。開始早々から試合を支配しながら得点できない展開が続く中、エースが動かした。前半38分。右からの鋭い高速クロスをFWボークスの頭にピンポイントで合わせ、先制点を演出した。

 「難しい試合になると思っていたが、どう対応すべきか分かっていた」

 2―0で折り返した後半5分には、敵陣のパスミスを奪いドリブルで攻め上がる。GKとの1対1に持ち込むと、飛び出したGKの動きを冷静に見極めてゴール右に追加点。ロスタイムには自ら得たPKも決め、2度もネットを揺らした。

 欧州選手権では1次リーグで3戦連続得点を挙げるなど、大黒柱として1958年W杯スウェーデン大会以来の国際大会で同国を史上最高成績へと導いた。あれから2カ月。この日の同国は司令塔のMFラムジーを太腿裏のケガで欠き、他の主力も所属クラブでの出場試合数が少ない状況。その不安をエースが吹き飛ばした。

 重圧のかかる初戦で快勝。チームには確かな自信が芽生えている。前半44分に追加点を挙げたMFアレンが「自分たちには何かができると分かっている」と言えば、コールマン監督も「辛抱強く、慌てずに戦ってくれた」とうなずいた。

 6月12日、欧州選手権1次リーグ初戦のスロバキア戦で直接FKを決め2―1の初白星へ導いた時、ベイルは言った。「僕らの国にとって忘れられない瞬間、歴史的な瞬間だ」。この日、ベイルは言った。「欧州選手権はいい思い出だが過去のこと。さらに大きなことを成し遂げたい」。前に強く突き進むストライカーの視線は、ロシアでの栄光を見据えている。

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2016年9月7日のニュース