本田　空振り“反省”…「何ででしょうね。これで負けていたら僕のせい」

＜日本・タイ＞前半、ボールを競り合う本田（手前）

Ｗ杯アジア最終予選Ｂ組 日本２―０タイ

（9月6日 ラジャマンガラスタジアム）
　エースのＷ杯予選連続ゴールは「７」で止まった。１―０の前半２４分。浅野が左サイドに抜け出し、グラウンダークロスを入れた。ＧＫとＤＦの間を通す絶妙なパス。待ち構えた本田の前には無人ゴールが広がっていたが、まさかの空振りで最大のチャンスを逸した。

　「何ででしょうね。そこまでボールは跳ねていなかった。これで負けていたら僕のせいでした。そもそもゴールを取らないといけない。ゴールに絡んでいないのは反省」

　勝ち点３に安堵（あんど）の表情を浮かべたが、一抹の不安を残すシーンだった。今夏のＡＣミラン残留は決定したものの、リーグ開幕から２試合連続でプレー機会を与えられていない。「契約が満了に向かっている選手ということで、序列のスタートポジションが低い」。Ｗ杯アジア最終予選が始まる前に本田はそう分析したが、今後もすぐにベンチ暮らしから脱却する可能性は低い。ＵＡＥ戦では１得点したが、この日は再三の得点機をモノにすることができなかった。試合勘の乏しさを見せただけではなく、終盤はスタミナ切れで後半４０分に交代させられた。

　１０月にはイラク、そして最大の難敵オーストラリアとのアウェー戦が控えている。「これ（タイ戦）よりも厳しい試合が続いていく。きょうほどでないにしろ、同じくらいチャンスをつくるのが大事。たった１勝。それで危機感が取れるとは思っていない。チームとして、もう少し成熟していかないといけない」。Ｗ杯出場“可能性０％”のジンクスを打ち破るには大黒柱の活躍が不可欠。だが、ミランで出場機会を奪い返さないかぎり、ハリルジャパンのロシアロードは険しさを増していく。