ハリル監督 先発的中!自ら救う采配 原口&浅野アベック弾

[ 2016年9月7日 05:30 ]

<タイ・日本>ゴールを決めた原口(左から2人目)を祝福するイレブン

W杯アジア最終予選B組 日本2―0タイ

(9月6日 ラジャマンガラスタジアム)
 日本代表は6日、バンコクで開催されたW杯アジア最終予選第2戦でタイに2―0で勝った。UAEとの第1戦に敗戦。連敗なら進退問題に発展することは避けられなかったが、バヒド・ハリルホジッチ監督(64)が先発に抜てきしたFW原口元気(25=ヘルタ)、FW浅野拓磨(21=シュツットガルト)がゴール。采配が的中して解任危機を脱した。

 負ければ解任の可能性もあった背水の陣。課題は残ったものの、最低限の結果を残した。ペットボトルを右手に、タオルを巻いて会見場に現れたハリルホジッチ監督。この試合に全身全霊を注いだのか、広報担当に促され、ようやく首に巻いたタオルを取ると「非常に重要な勝利。この試合は心理的に難しかった。1試合目が終わり、もの凄いプレッシャーがあり、脱しないといけなかった。選手を祝福したい」とホッとした表情で振り返った。

 UAE戦からは先発メンバーを3人変更した。1トップにはエースFW岡崎を外し、浅野を入れる大胆采配。左MFには清武に代え原口を起用した。前半18分には原口が先制し、後半30分には浅野が追加点。先発に抜てきした2人が起用に応え、「経験ある選手と若い選手を競争させたかった。彼らは良い試合をしてくれた。偶然というのだろうか、得点も取ってくれた。チームに良いものを与えてくれた」と満足げに振り返った。

 ただ、心か ら喜べないのも事実。決定力不足は相変わらずだ。FIFAランク120位の格下相手に圧倒的に試合を支配しながら、シュートも相手の2本に対し21本。だが、香川、本田の両エースが大ブレーキで絶好機を外した。これには指揮官も「またもたくさんの決定機をつくったが、集中力の欠如だったのか」と嘆き、後半38分にはあわやの場面も「まだ我々の心理状態に問題があるのかな」と首をかしげた。

 これでひとまず解任危機は脱したが、86年W杯以降、アジアで最終予選初戦で敗れ、本大会に出場したチームがなく、依然として楽観視できないのも事実。UAE戦ではピッチ内に入り込み主審に猛抗議する行為を何度も繰り返し、技術委員からは「日本を率いる監督として恥ずかしい態度。模範にならないし、日本サッカー界にとってよくない」と批判の声も上がっている。

 10月にはイラク戦(6日)、オーストラリア戦(11日)と厳しい戦いが待ち受ける。指揮官は「ここから日本がより強くなってくれると思う」と自分に言い聞かせるように話したが、火種はくすぶったままだ。10月に負けるようなことがあれば、進退問題が再燃するのは必至。威厳を取り戻すにはピッチで勝ち続けるしかない。

 ○…初戦のUAE戦に敗れた日本がアウェーのタイ戦に勝ち、最終予選初勝利。最終予選がホーム&アウェーとなった98年以降、日本と同じように初戦●だった延べ15カ国は、いずれも本大会に出場できずに出場確率は0%だった。2戦目○で勝ち点を3としたのは延べ3カ国。初戦○、2戦目●の5カ国とあわせて2戦目終了時で勝ち点3の8カ国のうち、予選を突破したのは06年の日本と韓国の2カ国。日本は初勝利で出場確率0%から25%まで上昇した。

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