10番は俺だ!中島 エースナンバー奪回へ2発でラストアピール

[ 2016年6月30日 05:30 ]

南アフリカ戦の前半44分、ゴールを決め矢島(左)と喜ぶ中島

 リオデジャネイロ五輪に出場するU―23日本代表は29日、長野・松本平広域公園総合球技場で行われた親善試合でU―23南アフリカ代表を4―1で破った。先制を許したが、故障から復帰したFW中島翔哉(21=FC東京)が2ゴールを決め、同じく復帰組のDF室屋成(22=同)もアシストで貢献。五輪前の国内最終戦で7月1日の五輪代表発表に向けた最終選考の試合を逆転で制した。

【試合結果 U―23日本代表日程&結果 リオデジャネイロ五輪】

 背番号は13でも中島がピッチ上の主役だった。0―1の前半37分、矢島のスルーパスに大島が抜け出すと、最後は折り返しを左足で右隅に流し込んだ。「ケガから戻ってきたので取らせたかった」という大島の思いを感じた中島は「あの人は優しい人なので。目が合ったので来ると思った。ありがたかった。コースはギリギリでした」とおどけた。2―1の同ロスタイムにも右クロスを頭でねじ込んだアタッカーが逆転の呼び水となった。

 反骨心なしに完全復活はなかった。4月22日の練習中に右膝内側側副じん帯を損傷。筋力トレなどに励みながらも、ボールを蹴れない日々を「つまらなかった」と振り返る。手倉森ジャパン旗揚げのU―22アジア選手権(オマーン)からつける背番号10も5月11日のガーナA代表戦から矢島に譲った。ケガで当落線上にはじき出され、この日の復帰戦がメンバー発表前のラストアピールの場。「これが最後という気持ちは当然あった」。一発勝負に懸ける集中力が、21歳に宿っていた。

 あえて10番を外した手倉森監督も、中島の活躍にうなった。「10番に戻す力を表現してほしい」。旗揚げから呼び続けた男がメッセージに結果で応えてくれた。「“本当に試合に出ていないんだろうか”というプレーをしていた。きょう10番を与えなくて良かった。いいマネジメント」と指揮官は笑う。うまく手のひらに乗せられた中島だが「一緒にメダルを獲りたい」と誓う固い絆があったからこその復活劇だった。

 U―23公式戦最多得点を18に伸ばし、メンバー発表での吉報を待つ。「(メンバーは)自分が決めることではない。ただ、世界に対する準備は常にできる」。自信を取り戻した古参エースが、リオ五輪をたぐり寄せた。

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