INAC 史上初の4冠達成 死闘120分PK戦決着

[ 2013年12月24日 05:30 ]

<INAC神戸・新潟>優勝を喜ぶINAC神戸イレブン

 皇后杯全日本女子サッカー選手権の決勝が23日、さいたま市のNACK5スタジアムで行われ、INAC神戸が延長2―2の末に新潟をPK戦4―3で下した。INAC神戸は大会4連覇に加えてリーグ戦、リーグ杯、国際女子クラブ選手権と合わせて史上初の4冠を達成。PK戦では海外移籍の可能性が浮上している主将のFW川澄奈穂美(28)が5人目に登場して勝利を決めた。

【皇后杯結果】

 緊張の一瞬も、エースにかかれば待望の瞬間に変わる。決めれば4冠が決まるというPK戦の5人目。指名されたのは川澄だった。「いいところを持っていってすいません」。心の中で喜びながらボールをセット。右足で冷静にゴール左隅に流し込むと、歓喜の仲間から手荒い祝福を受けた。

 「今までいろんなタイトルを獲ってきたけれど、4冠は別格。ちょっと夢みたいな感じ」

 しびれる展開を乗り越えたからこそ喜びも倍増した。前半42分に先制され、後半20分に追いついた。延長戦では前半3分に先手を打ちながら逆に後半6分に同点弾を食らった。120分間のまさに死闘。望んだPK戦ではなかったが、これも運命かもしれない。澤ら旧日テレ勢が加入していなかった10年度の全日本選手権。浦和との決勝戦は1―1でPK戦に入り、この日と同じ5人目の川澄が決めてINACに初タイトルをもたらした。

 あれから3年。なでしこジャパンの控えとしてスタートした11年W杯で優勝に貢献してシンデレラガールと呼ばれ、ロンドン五輪では主力として銀メダル獲得に貢献。世界を体感し「もっともっとうまくなりたい」と思うのはアスリートとして当然だった。シアトルなど米国リーグの2クラブからオファーを受けている今、女子サッカーで世界一のレベルを誇る米国か、愛着のあるINACか胸中は揺れる。「行きたいと思う気持ちが出てきたら(海外に)行く」。最後は本能に任せ、年明けにも結論を出す。ただ今はじっくりと喜びをかみしめたい。4冠は過去にどのチームもなし得ていない偉業なのだから。

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