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苦しみ続く俊輔…32歳バースデーも出番なし

[ 2010年6月25日 11:51 ]

<デンマーク・日本>試合後、歓喜の輪に加わる中村俊輔(左から2人目)

 【W杯1次リーグE組 日本3―1デンマーク】32歳のバースデーにもMF中村の出番はなかった。カメルーン戦、オランダ戦に続き、W杯3戦連続先発メンバー落ち。勝負のデンマーク戦では最後まで岡田監督から声は掛からず、中村から日本のエースの座を奪ったMF本田が左足で先制FK弾を決める姿をベンチから見つめるしかなかった。

 1年前の昨年6月には岡田ジャパンの中心としてW杯切符獲得に貢献。しかし、直後に決まったエスパニョール移籍から運命が狂った。あこがれだったスペインリーグではチームにフィットできず、年明けには“移籍勧告”。結局ノーゴールのまま古巣の横浜に復帰した。しかし、痛めた左足は予想外に深刻でプレーに精彩を欠き、今年5月の親善試合・韓国戦では屈辱の途中交代。ボールを何度も失うなど本来の出来にはほど遠い内容に「Jリーグではごまかせたけど、やっぱりしっかり治さないと…」と弱音を漏らした。

 その後は先発メンバーから外れ、W杯でもオランダとの第2戦で途中出場し低調なパフォーマンスに終わった。かつてのエースは傷ついたプライドを隠し、「(調子が)落ちた自分が悪い」と自らを責め、「監督の駒になる」とも語った。

 デンマーク戦のハーフタイム、中村は前半に先制ゴールを挙げた本田を握手でねぎらった。「自らのサッカー人生の集大成」との決意で臨んだW杯。岡田ジャパンの戦いはまだ続くが、中村の左足がピッチで輝きを取り戻す日はくるのだろうか。

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2010年6月25日のニュース