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タダしい競馬の見方塾 ~札幌記念~

[ 2021年8月24日 17:20 ]

札幌記念で後続を尻目にゴールするソダシ
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 キャリア豊富な競馬記者Aがレース結果を詳しく解説する「タダしい競馬の見方塾」。今回は22日に開催された「札幌記念」編。

 ソダシの強さが際立った。何と言っても勝敗を分けたのは向正面。ブラストワンピースが上がり、先頭をうかがった時にソダシも動き、自ら先頭に立った。19年のこのレースの覇者ブラストワンピースに流れを握られては苦しい。ここで自分も動いて主導権を握り、厳しいペースに引きずり込む…。文章にする分には簡単だが、実行するのは恐ろしく勇気がいる。吉田隼人騎手とソダシの間にある絶対的な信頼を感じ取れた。

 ラスト4Fは全て11秒台。顎が上がりそうになる流れだが、これこそソダシが得意とするパターン。肉を切らせて骨を断ち、ラヴズオンリーユー、ペルシアンナイトの両GⅠ馬の猛追をしのぎ切った。

 何度強調してもいいと思うが、吉田隼騎手のソダシ騎乗時の乗りっぷりは素晴らしい。桜花賞も超絶ハイペースの中、残り300mも残して早々と先頭に立った。今回も会心の騎乗だ。「馬を信じている」という言葉は多くの騎手が口にするが、ここまで信じているか!と驚くほどの信頼感がソダシと吉田隼騎手の間には流れている。

 2着ラヴズオンリーユーも最後はいい追い上げを見せたが、勝った馬が強い。運が悪かった。向正面で挟まれる不利があり、リズムを崩した。その分、勝負のタイミングを逸した。力は示しており、予定している米ブリーダーズC遠征でも期待できそうだ。

 ♤競馬記者A スポニチSIVA運営に携わる競馬記者。取材歴は20年超のベテランで、メディア出演実績も多数。本人いわく「運だけは人一倍」。

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