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タダしい競馬の見方塾 ~2021 宝塚記念~

[ 2021年7月1日 17:50 ]

クロノジェネシスで宝塚記念を制して力強くガッツポーズするクリストフ・ルメール騎手
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 キャリア豊富な競馬記者Aがレース結果を詳しく解説する「タダしい競馬の見方塾」。今回は6月27日に開催された「宝塚記念」編。

 上半期の締めくくりにふさわしい盤石の強さがあった。昨年に続く連覇でグランプリ3連勝。クロノジェネシスは競馬史に残る名牝となった。

 パドックから他馬を圧倒していた。自分が見てきた中で素晴らしかったパドックのトップ2は91年トウカイテイオーの皐月賞、93年ビワハヤヒデの菊花賞だが、クロノジェネシスの今回のパドックもレジェンド2頭に匹敵するレベルがあった。内面から光沢を放つ皮膚、美しい腹周りのライン、丸く張り出したトモ。チャカチャカしていた点は気になったが、これ以上のテンションにならなければ、ほぼ勝つであろうという仕上がりに見えた。

 枠順が1つのポイントとなった。逃げ候補のユニコーンライオン、レイパパレが1、2番枠で並んだ。同型2頭が並んだことで、火花バチバチとなってペースアップするのか。それとも早々と隊列が決まって折り合うのか。答えは後者だった。レイパパレの川田騎手が譲って折り合い、1000メートル通過は60秒0。結果、この2頭が2、3着に踏ん張った。

 クロノジェネシスの鞍上は負傷中の北村友騎手に替わってルメール騎手。序盤から4番手に付ける、いつもより先団のポジション取りだった。結果的にはこの位置取りが正解だった。4コーナーでレイパパレの外の位置を確保すると、残り200メートルからは異次元の伸び。前の2頭も素晴らしい踏ん張りを見せているのだが、余裕を持ってかわし去った。

 グランプリ3連覇。ゴール前の急坂を2度上がり、内回りコースでくるくると展開が変化する。最後の直線も短く、瞬時に噴き上がるエンジンが不可欠。まるでジェットコースターのようなコースで、だからこそリピーターが生まれる特殊コースなのだが、クロノジェネシスはまるでグランプリの申し子だ。秋は凱旋門賞へと向かう公算が大。日本を代表する馬として胸を張ってパリの地で最高のパフォーマンスを見せてほしい。

 ♤競馬記者A スポニチSIVA運営に携わる競馬記者。取材歴は20年超のベテランで、メディア出演実績も多数。本人いわく「運だけは人一倍」。

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