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タダしい競馬の見方塾 ~2021 桜花賞~

[ 2021年4月13日 20:15 ]

クビ差でサトノレイナスに勝利し白毛馬初のクラシックを制したソダシ
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 キャリア豊富な競馬記者Aがレース結果を詳しく解説する「タダしい競馬の見方塾」。今回は11日に開催された「桜花賞」編。記者Aの鋭い分析をお届けします。

 歴史的な瞬間を目撃しました。白毛初のクラシック制覇。ソダシは非常に強かったです。抜群のスタートからストゥーティを行かせて2番手。その後、はちゃめちゃに行きたがったメイケイエールが先頭に立ってソダシは4番手のイン。理想的な位置でした。直前の阪神10Rでもレコードが出たように、今の芝は相当にタイムが出る。それでも吉田隼騎手は阪神JFと同じ、先行抜け出しを選択しました。馬の強さを信じていたのだと思います。

直線を向いて残り300メートルで先頭。そんなに機敏な脚さばきには見えないのですが、それでも後続が迫るのに苦労するあたり、完歩が大きいのでしょう。坂上、3頭が迫り、特に大外のサトノレイナスは凄い勢いで突っ込んできましたが、首差、ソダシが先着しました。

 1分31秒1のコースレコード。ソダシは相当に強い競馬でした。札幌でも勝ち、東京でも勝ち、阪神の速い馬場でも勝つ。この自在性は素晴らしい。競走馬なら、坂がいい、平たんがいい、時計の速い馬場がいい、遅い馬場がいいなど、何かしら特徴があるものですが、ソダシは何でもこなしてしまう。そこに凄みを感じます。

 次走はオークスと思われますが、距離2400メートルがどうだろうと言われるでしょうね。そこもまた楽にクリアしてしまうのが、またソダシなのでしょう。人間の想像をはるかに超えてしまうのがソダシの痛快なところです。

 シラユキヒメが美浦に入厩した当時を思い出しました。もう20年以上前です。カメラマンが写真を撮って新聞に掲載したのはいいのですが、こちらはモノクロ。某ライバル紙はわざわざカラー面を用意して掲載しました。事前に準備していたはずです。「やられた!」と思いました。今となってはいい思い出です。

 当時、白毛は完全に色物と思われていました。白毛は勝てない、弱いと認識されていました。そこから徐々にダート戦で実績を上げ、ついに芝で突き抜けた馬が出ました。ここまで白毛一族を育て上げた金子真人オーナーとノーザンファームには頭が下がります。ここまで白毛がファミリーを形成したのは日本だけ。世界に誇れる素晴らしいことだと思います。

 ♤競馬記者A スポニチSIVA運営に携わる競馬記者。取材歴は20年超のベテランで、メディア出演実績も多数。本人いわく「運だけは人一倍」。

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