桂そうば 「上方落語若手噺家グランプリ」優勝で注目の落語家は元製薬会社社員!目指すは師匠・桂ざこば

[ 2023年7月19日 11:00 ]

「第9回上方落語若手噺家グランプリ」で優勝した桂そうば
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 【古野公喜のおもろい噺家み~つけた!】おもろい落語家は上方に多い。その1番手は桂そうば(44)。大学2年の時、「恋雅(れんが)亭」で桂ざこば(75)の一席を聞いて「衝撃でした」。一度は製薬会社に就職。MR(医薬情報担当者)として岡山県内で病院を相手に薬品の営業をしていた。だが、夢を捨てきれず、憧れの師匠に27歳で弟子入り。腕を磨いて出場資格ギリギリの18年目に、師匠ざこばが最近お気に入りの「上燗屋(じょうかんや)」で「第9回上方落語若手噺家(はなしか)グランプリ」で見事優勝。「これで肩書が付きました。師匠を目標に頑張ります」と目を輝かせた。

 福岡市出身で神戸大経営学部卒。大学へ入るまでは落語に一切、触れることがなかったそうだ。「落語は、どの噺もホントによくできている」というのが第一印象。現在は60本のネタを演じるが「古典を今風に改作も」と古きモノの良さに現代風を加えている。

 新しい試みも実施。格安航空「Peach(ピーチ)」の関西国際空港発13路線の到着地で落語会を開催。「これまで石垣、奄美へ行きました。今後は仙台、女満別、長崎が決まってます」。各地へ赴き、地元のイベントや公民館などで落語の楽しさを伝えている。

 8月12日には優勝記念の「桂そうば独演会」(中之島会館)を開催。スペシャルゲストとして大先輩の桂南光(71)が登場する。自身は「上燗屋」など3席を予定。同25日には若手噺家グランプリ優勝者が集う「真夏のチャンピオン・カーニバル!」(同)への出演も決まった。今後の目標は「喜怒哀楽100%の感情表現をする師匠のような話芸を」。師匠へ一歩ずつ近づきたい。 (演芸担当)

 ◇桂 そうば(かつら・そうば)本名・熊沢誠。1978年(昭53)8月10日生まれ、福岡市出身の44歳。神戸大経営学部卒業後、会社員を経て2005年10月に桂ざこばに入門。趣味は麻雀、読書、囲碁。

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