【記者の目】キンプリ取材現場で感じたメンバー間のズレ　平野が流した涙に込められていたもの

King＆Princeの（左から）岸優太、高橋海人、平野紫耀、神宮寺勇太、永瀬廉
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　10月にライブで平野が号泣したことがあった。以前「めったに泣かない」と語っていた平野の涙に驚いた。高橋も涙を流し、神宮寺も目を潤ませていた。グループ内で何か起きているのか、ファンの間でも臆測を呼んだ。

　5人が岩橋玄樹（25）と再会した現場でも違和感を覚えた。鈴鹿サーキットで行われた自動車F1シリーズの日本グランプリ決勝。6人で肩を寄せ合い写真撮影していた。仲がいいとはいえ、事務所を退所した元メンバー。事務所スタッフがどんな心境で見守ったのか気になった。

　異変を探ろうと取材を進めても、メンバーおのおのの仕事が続々決定し、勢いは増していた。ただ、取材現場ではメンバー間のズレを感じることがあった。デビュー時から「海外で活躍することだけが大きな目標」と繰り返し話していた平野。地道な国内での活動を重視する永瀬、高橋との温度差を感じた。

　ライブでの涙は、今となっては別れを決断していたからだと分かる。キンプリが形を変えてしまうのは残念だが、苦悩の末の決断の先を見守りたい。（糸賀　日向子）