加藤一二三・九段 文化功労者選出 将棋界から2人目「大変な朗報。家族中で喜んでいます」

[ 2022年10月25日 11:30 ]

文化功労者顕彰が決まった将棋の加藤一二三・九段。愛嬌(あいきょう)たっぷりにピースサイン(撮影・我満 晴朗)
Photo By スポニチ

 政府は25日、2022年度の文化功労者を発表。将棋界からは加藤一二三・九段(82)が選ばれた。

 1954年(昭29)に史上初の中学生棋士としてデビューした加藤九段は82年に名人位に就くなど、2017年の引退までタイトル獲得通算8期を含む1324勝を記録。引退後も解説やメディア出演などで活躍し、「ひふみん」の愛称で親しまれている。将棋界では大山康晴15世名人(故人)以来、2人目の名誉に「大変な朗報。家族中で喜んでいます」と顔をほころばせた。

 将棋を芸術としてとらえる加藤九段は「(将棋とは)50年、100年たっても、モーツァルトの名曲のように色あせないもの」と表現。「その戦いの場を提供したいただいた関係者の方々に感謝したい」と謝意を述べた。

 16年には今を時めく藤井聡太王将(20)=竜王、王位、叡王、棋聖含む5冠=のデビュー戦で対戦し敗れた。「勝つつもりではありましたが」と苦笑しながらも「藤井さんのデビュー前に私が引退していたら全然つまらないんですよ。その後、将棋の好きな子がいっぱい出てきた訳で……」と、現在の藤井フィーバーにつながる一局を回顧。「藤井さんと再戦する機会があればひねり飛車で。私が先手なら元気いっぱい戦いますよ」とやる気満々だった。 

続きを表示

この記事のフォト

2022年10月25日のニュース