松山ケンイチ 10年引きこもりの役に共感「自分の中に要素が…それは僕だけではない」

[ 2020年11月20日 17:00 ]

主演したNHKドラマ「こもりびと」の取材に応じた松山ケンイチ
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 NHKのドラマ「こもりびと」(22日後9・00)に主演する俳優の松山ケンイチ(35)が20日、東京・渋谷の同局で取材に応じた。10年にわたって引きこもり生活を続ける40歳の主人公を演じた松山は「全く共感できないかと思ったら、共感しかなかった。引きこもることによって社会に訴えかけていると感じた」と話した。

 NHKスペシャル班の膨大な取材の蓄積をもとに、ひきこもりの当事者たちの声をドラマとして描いた作品。厳格な元教師の父(武田鉄矢)は引きこもりの主人公を立ち直らせることを既にあきらめていたが、自分の余命が病気で残り少ないことを知り、再び主人公と向き合うことになる。
 
 松山は、髪とひげが伸び、無気力な表情の主人公について「実は仕事をしていない時は僕もそんな感じ。全てをシャットアウトしたいと思っている」と説明。共感できる内面に関して「自分が過去に傷ついたこと、傷つけたことが思い出から消えない。フラッシュバックのようによみがえってくる。誰よりも人の目を気にする。傷つきたくないし、傷つけたくない。それはもともと、みんなが持っているものだけれど、持ち続けると、生きるのに不都合になる。すごく共感する」と話した。

 ドラマでは「ひきこもり100万人」と指摘されるが、松山は「たぶん僕は自分の中に要素を持っている。それは僕だけではないと思う」と一般的問題であることを強調。自身が引きこもりにならない要因については「家庭」と「仕事」を挙げた上で「1人では動かないようなことが、いろんな人間関係の中で動かされる」と語った。

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2020年11月20日のニュース