藤井聡太七段 順位戦白星発進 昇級に向けて幸先いいスタート

[ 2019年6月18日 22:48 ]

順位戦C級1組の第1局で、村田顕弘六段(左)と対局する藤井聡太七段
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 将棋の最年少棋士・藤井聡太七段(16)が18日、大阪市の関西将棋会館で指された順位戦の初戦となるC級1組1回戦で村田顕弘六段(32)を118手で破った。

 昨年度、惜しくも逃したB級2組への昇級に向けて幸先いいスタートを切った。終局後は「気負いすぎてもよくないかなと思うので、自分自身の対局に集中して、昇級を目指していきたい」と、来年3月の10回戦まで続く長い道のりへの抱負を力強く語った。

 先手の村田が「用意していた」というひねり飛車の作戦にも冷静に対応。終盤で際どい場面があり、「思ったよりこちらの玉が薄くなって自信のない展開になった」と反省しつつ、「何とかしのぐことができた」と安どの表情を浮かべた。

 昨年度はC級1組で9勝1敗という好成績を残しながら、同成績で並んだ4人の中で前年度成績をもとにした順位が最も低かったために全体4番目に。そのため、上位2人の昇級枠に入れなかった。

 来月19日に17歳になる藤井。21歳2カ月という谷川浩司九段が持つ最年少名人記録更新するためには順位戦でA級まで連続昇級し、そこで優勝して即挑戦者になるのが最低条件で、まだまだ厳しい道のりが待っている。

 順位戦は将棋界における大相撲の番付のようなもので、上からA級、B級1組、同2組、C級1組、同2組があり、毎年度6月から翌年3月まで各クラス内で競い合い、上位成績者は翌年度に1つ上のクラスに上がれる。

 A級優勝者が名人戦の挑戦者となり、例年4月から7月にかけてタイトルをかけた七番勝負を行われる。現在のタイトル保持者は豊島将之3冠(王位、棋聖も保持)。

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2019年6月18日のニュース