市原悦子さん 生涯読み伝えた戦争童話13分45秒朗読、“人生最後のむかし話”も放送

[ 2019年2月8日 22:13 ]

市原悦子さん
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 1月12日に亡くなった女優の市原悦子さん(享年82)が生涯大切に読み伝えてきた戦争童話の朗読が、8日のTBS「中居正広の金曜日のスマイルたちへ」(金曜後8・57)で13分45秒にわたって放送された。

 市原さんは1975年1月に始まったTBS「まんが日本昔ばなし」では常田富士男さん(昨年7月死去、享年81)との名コンビで20年にわたって全1467話を朗読。当初は3カ月限定の予定だった番組は、大きな反響を呼び国民的人気番組となった。市原さんは物語の内容に矛盾があるときなどは“朗読拒否”も辞さず、時にはストーリーを考えることもあったという。

 番組では昨年12月に収録され、人生最後の朗読となったNHK「おやすみ日本 眠いいね!」で読んだ「米出し地蔵」も放送。そして思い入れがある戦争童話作品「ちいちゃんのかげおくり」を13分45秒にわたって朗読する模様が放送された。空襲によって少女に起こった悲劇を描いた作品で、戦争を二度と起こしてはならないと強く願う市原さんが優しく、激しく、時には歌いながら読み上げる様子がオンエアされた。

 番組レギュラーの大竹しのぶ(61)は、最後まで声の仕事にこだわった市原さんに「最後まで仕事をしたい、ということなんですね。市原さんがやり続けていたのはすごいこと」と話し、ゲストで市原さんと50年にわたる交流があった中尾彬(76)は「(まんが日本昔ばなしの)むかしむかし…ができるのは、彼女しかいない、声を武器に女優になった」と、その魅力を称えていた。

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2019年2月8日のニュース