ネット番組「『野獣』という名の列車をたどって」が快挙!ATP賞ドキュメンタリー部門奨励賞

[ 2018年6月8日 20:55 ]

「第34回ATP賞テレビグランプリ」ドキュメンタリー部門奨励賞に輝いたインターネット配信番組「『野獣』という名の列車をたどって」
Photo By 提供写真

 全日本テレビ番組製作社連盟(ATP)は8日、「第34回ATP賞テレビグランプリ」の各賞を発表。「朝日新聞GLOBE」(日曜版)とインターネットテレビ局「AbemaTV」が共同制作した番組「『野獣』という名の列車をたどって」がドキュメンタリー部門の奨励賞に輝いた。ネット配信番組が同部門を受賞したのは初の快挙。授賞式は7月13日に東京都内で行われる。

 「朝日新聞GLOBE」今年3月号掲載の同名特集を基に、「AbemaTV」のニュースチャンネルと連動した企画。新聞記者が取材・撮影し、テレビディレクターが番組制作を手掛け、ネット配信するというメディアの枠を超えた実験的な取り組みとなった。

 トランプ米大統領が壁の建設を目指す米国南部国境。移民の波は国境を接するメキシコよりも、さらに南から押し寄せていた。「野獣」と呼ばれる貨物列車に飛び乗り、命からがら米国を目指す移民たち。「野獣」とは、どんな列車なのか?記者が移民の故郷・中米エルサルバドルを17年ぶりに訪ね「負の連鎖」に絡め取られた小国の今を伝えた。

 取材・撮影した村山祐介記者は「映像制作のプロとの協働作業を通じて、新聞記者だけでは、そして新聞紙面では表現し切れなかった臨場感や情感、物語性のあるドキュメンタリー作品ができ、新しい可能性と手応えを感じました」とコメントしている。

 ◆ATP賞テレビグランプリ 製作会社の社会的機能を高め、制作スタッフ1人1人の情熱や気概に応えるため、製作会社のプロデューサーやディレクターが作り手自ら審査委員となって優れた作品を選ぶ日本唯一の賞として1984年に「ATP賞」を創設。ドラマ部門、ドキュメンタリー部門、情報・バラエティー部門の3つのジャンルで作品を募集。

 ◆今回の最優秀賞 <ドラマ部門>WOWOW「連続ドラマW アキラとあきら」<ドキュメンタリー部門>NHK「BS1スペシャル 父を捜して 日系オランダ人 終わらない戦争(前後編)」<情報・バラエティ部門>NHK Eテレ「いきものがかり水野良樹の阿久悠をめぐる対話」

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