古田新太「いいかげん」を糧にどんな役でもやる「石でもウ●コでも」

[ 2016年6月19日 11:25 ]

個性派俳優として存在感を放つ古田新太

 人気の「劇団☆新感線」の看板俳優で、ドラマや映画、バラエティーでも活躍する古田新太(50)。独特の風貌とユーモラスな雰囲気は登場するだけで引きつけられ、見る人のワクワク感や期待を決して裏切らない。型にはまらない“いいかげんさ”が重宝され、ジャンルの垣根を跳び越えて個性を光らせている。

 引く手あまたの現状を「何でもやる50歳があんまりいないからじゃないですか」とひょうひょうと分析。「依頼が来たら、スケジュールさえ合えばどんな役でも受ける。石でもウンコでも何でもやりますよ」と笑って語るが、その言葉はうそではない。

 これまで、ゾウやカワウソも演じてきた。映画「TOO YOUNG TO DIE! 若くして死ぬ」(25日公開)ではエンマ大王役。4時間かかる特殊メークで素顔はほとんど分からないが、重要な場面にたびたび登場し、大きなインパクトと笑いをもたらす。監督・脚本の宮藤官九郎(45)作品は、TBS「木更津キャッツアイ」、NHK「あまちゃん」などにも出演し、「強烈な役ばっかりやらせてくれる」と感謝する。

 脇役、ゲストで同時期に複数のドラマに出演することも多く、「若い頃はこんな役をやりたいとか、この人と共演したいとか思ったけど、流されるまま流されていたほうがいろんな人に会える。そうやっていいかげんにやってきたことが、糧になってる」と振り返る。

 映像作品に出始めた頃は「じかに反応がないので楽しくなくて、カメラマンや音声さんを笑わせることに命を懸けていた」というが、「今は映像の楽しみ方も分かってきた」と明かす。「プレーヤーというよりも素材として自分がいて、監督という料理人に料理していただいて完成形を待つ。また誰かが変な役でキャスティングしてくれるのを楽しみにしてようと思います」

 一方、“ホーム”である舞台では「ヒトラー、最後の20000年~ほとんど、何もない~」(7月24日~8月21日、下北沢・本多劇場)の稽古中。「ナイロン100度」主宰のケラリーノ・サンドロヴィッチ(53)作・演出で「この間、顔合わせをしたら、ケラが珍しく台本を10枚以上書いてました。顔合わせの時に台本があるなんてびっくり」とニヤリ。気心知れた仲間との仕事にひときわ楽しそうな顔を見せた。 

 ◆古田 新太(ふるた・あらた)本名・古田岳史。1965年(昭40)12月3日、神戸市生まれの50歳。劇団☆新感線公演は「髑髏城(どくろじょう)の七人~アカドクロ」「五右衛門ロック」などに出演。他の主な出演作はドラマ「池袋ウエストゲートパーク」「夢をかなえるゾウ」、映画「20世紀少年」など。今年公開の映画は「シン・ゴジラ」「超高速!参勤交代 リターンズ」など。テレビ朝日「関ジャム 完全燃SHOW」(日曜後11・15)に出演中。特技はジャズダンス、クラシックバレエ。1メートル73、70キロ。血液型O。

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