松竹新喜劇「はるかなり…」に大賞、渋谷天外が扇治郎の成長称賛

[ 2015年12月25日 17:56 ]

文化庁芸術祭の大賞を受賞しおどける藤山扇治郎(左)と渋谷天外

 第70回文化庁芸術祭演劇部門(関西)の大賞に松竹新喜劇の「はるかなり道頓堀」が受賞し25日、大阪市内で劇団代表の渋谷天外(61)藤山扇治郎(28)が会見を開いた。

 同作は11月、大阪松竹座で上演したもので天外は「何とも言えない気分。でもここからが出発点と思って気を引き締めたい」と喜びを語った。

 「はるかなり…」は芝居街として栄えていたころの道頓堀を舞台に、人気急上昇中の若手役者(扇治郎)と芝居茶屋で働く女性との秘めた恋とを描く名作。祖父の藤山寛美さんも演じた役での受賞に扇治郎は「最初、台本を頂いた時は長いし、あんまり好きな芝居じゃなかったんですけど本当にありがたいです」と、トボけた味を出したコメントで笑わせた。

 入団して3年。天外によると「最近の伸びっぷりは素晴らしい」と舌を巻くほどの成長ぶりで「客と芝居をしてくれるようになった。いつか僕が代表の座から引き下ろされると思う」と絶賛した。

 2人は来年1月1日、京都南座で開幕する「新春お年玉公演」(7日まで)のけいこ中で、寛美さんの当たり役でもあった「宝の入船」に出演する扇治郎は「先輩方に1ミリでも近づけるように頑張りたい」と気合を込めた。

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2015年12月25日のニュース