2005年ホワイトソックス世界一の最後のピース「井口資仁」、獲得の背景を当時のGMが明かす

[ 2023年3月14日 10:30 ]

元ロッテ監督の井口資仁氏
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 大リーグ公式サイトは13日(日本時間14日)、2005年ホワイトソックス世界一への「最後のピース」となった、井口資仁二塁手獲得の背景を報じている。当時のケン・ウィリアムスGMが明かした。

 ウィリアムスGMは井口のプレーを直接見た経験はなかった。福岡ダイエー時代のビデオを何度も何度も見て、井口を補強できれば世界一になれると判断。既に1月で補強予算が残っていなかったために、ジェリー・ラインズドルフオーナーに直談判。「私は優勝するのにあと一人選手が足りないと信じていた。オーナーはスカウトは何と言っているんだ、レポートの中味はと聞いてきた。私はスカウティングレポートはありません、彼については何もありません、ただ私はビデオで何度も何度も見て、良い感じだと思っていますと伝えた。そこからスタートした」と明かした。

 ウィリアムスGMは球団のマーケティングとセールス部門の責任者に会い、なんとか2年総額495万ドルの資金を捻出した。そして1月27日に契約がまとまった。井口はそのシーズン「2番・二塁」で大活躍。04年に83勝79敗でア・リーグ中地区2位だったチームが、05年は99勝63敗で地区を制し、ポストシーズンも11勝1敗と対戦相手を圧倒、世界一に輝いた。40本塁打百打点のポール・コネルコ一塁手、16勝8敗のマーク・バーリー投手らスター選手がいたが、オジー・ギーエン監督は度々「井口がMVP!」とスモールボールに徹し、つなぐ役割を果たした井口を称賛した。

 「井口はしっかり基礎ができていたし、守備では確実に打球を処理して、肩も正確。打撃もスイングが良くて確実に進塁打が打てる。彼の打撃技術と、オジー・ギーエン監督のやりたい野球から、2番を打てる打者として必要だった」とウィリアムス元GMは当時を振り返っている。

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2023年3月14日のニュース