侍・村上が発奮「#そろそろ打てや村上って言ってください」誠也が物まねでエール

[ 2023年3月14日 05:05 ]

ヤクルト・村上宗隆インスタグラム(@ys_munetaka55)から

 16日の準々決勝に向け、村上がインスタグラムに動画を投稿し、打棒復活への思いを込めた。動画には自らへの発奮材料にするかのように「#そろそろ打てや村上って言ってください」とハッシュタグつきで自虐コメントを添えた。SNS上で投稿数が多いワードを示す「トレンド」に「そろそろ打てや村上」が入った。

 動画は左脇腹を痛めて出場辞退したカブスの鈴木から送られたもの。1次ラウンド4試合を終えて20打席ノーアーチで、打率・143(14打数2安打7三振)と不振にあえぐ4番へのエールが込められていた。代表ユニホーム姿の鈴木が、村上の応援歌を流しながら打席に入る。空振りし肩を落としてベンチで「ペッパーミル」パフォーマンスをする様子まで、やや大げさな物まね。ただ、最後は「顔を上げて頑張れ」のメッセージを添えた。動画を公開した村上は「すごく元気出ました。また16日から頑張ります!」と逆襲を誓うコメントを添えた。

 金メダルを獲得した21年の東京五輪で共に戦い、個人的に連絡を取り合う仲。日本の4番も受け継いだ。今大会の村上は、力の劣る投手の甘い球にバットが出ない場面や詰まらされる場面が目立つ。遅い球を操る相手に大振りの打撃が続き、引っ張りの傾向も。初安打は3試合目の8回、15打席目で「長かったです」と苦しみ、周囲に気遣われることに「凄く嫌でした。逆に“打てよ”と言葉をかけられた方が楽になる」としていた。

 06年第1回大会は福留が、09年第2回大会はイチローが不振に苦しみながら、勝利を決定づける一打を放ち世界一に導いた。今大会も4番の打棒なくして3大会ぶりの頂点はない。ダルビッシュも個人名は挙げなかったが、不振の選手に「人生の方が大事。野球ぐらいで落ち込む必要ない」と復活へのメンタリティーを説いている。

 昨季は日本選手最多56本塁打を放ち、史上最年少3冠王に輝いた。期待を込めて、希望を込めて、声をそろえたい。そろそろ打てや村神様――。(神田 佑)

 ≪WBC日本代表不振からの復活≫▽06年第1回大会福留孝介 3番打者として第1R初戦の中国戦で本塁打を放ったが、その後の2試合は無安打。スタメンを外れた準決勝・韓国戦で、7回の好機に代打起用され、右翼席へ先制の2ランを放ち、決勝進出に貢献。キューバとの決勝でも代打で適時打を放ち、世界一に貢献した。

 ▽09年第2回大会イチロー 極度の打撃不振に陥り、決勝戦まで8試合で38打数8安打、打率.210。第2Rのキューバ戦では見逃せばボールの球をバントし小フライになるなど、苦しんだ。だが、決勝の韓国戦では調子を取り戻し4安打の固め打ち。3―3の延長10回2死二、三塁で、決勝の中前2点打を放ち大会連覇に導いた。

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