ソフトB・ドラ2大津 開幕ローテ浮上 全7球種で幻惑!初のシート打撃で圧巻の9人無安打

[ 2023年2月12日 07:00 ]

シート打撃に登板したソフトバンク・大津(撮影・中村 達也)
Photo By スポニチ

 ソフトバンクのドラフト2位・大津亮介投手(24=日本製鉄鹿島)が宮崎キャンプ第3クール初日の11日、初のシート打撃に登板し打者9人に無安打1四球1奪三振。最速146キロの直球、ワンシームやスライダーなど全7球種を駆使して新加入の近藤健介外野手(29)ら実績のある打者も封じアピールに成功した。即戦力を期待される右腕の評価は上昇中。目標に掲げる開幕ローテーション入りの可能性も浮上した。

 異例の光景にファンもざわついた。ドラフト2位ルーキーの最速152キロ右腕・大津がシート打撃で無安打投球を続け、5人目の打者・周東を迎えた場面だった。カウント3ボール2ストライクから7球目のサインに9度も首を振った。七色のボールを自在に操るからこそ起こった珍事。大津は「ずっといろいろ(サインを)出してくれていたんですけど、合わなかった」と冷静に振り返り、初めてバッテリーを組んだ谷川原は「サインを覚えるのに大変だった。指が足りない」と舌を巻いた。

 「10度目」で決まったスライダーはファウルで、次の球はボール。四球となり初の走者を許した。だが、社会人の日本製鉄鹿島で都市対抗、日本選手権の大舞台を経験した24歳は簡単に崩れない。中村晃を143キロ直球で遊ゴロに打ち取り、続く近藤も143キロ直球で右直に仕留めた。キャンプ中、カットボール気味に変化するように修正した直球だった。鷹の大型補強の象徴で、WBCに臨む侍ジャパンにも名を連ねる強打者との対戦に「やっぱり近藤さんは意識した。少し甘かったですけど、させていたのかなと思います」と言葉が弾んだ。

 初のシート打撃で打者9人に対して無安打1四球で1奪三振。この日最速146キロをマークした直球をはじめ、カーブ、スライダー、カットボール、チェンジアップ、ワンシーム、スプリットと全7球種を駆使。巧みに打者の芯を外す投球に藤本監督は「中継ぎも先発もいけるんじゃないかな。(変化球は)何を投げているのか分からない。微妙に変化が違うのでバッターは打ちにくい」と評価した。

 さらに開幕ローテーションについて「このクール終わったら発表すると言ってましたけど、正式に延期になりました」と発表。大津にも先発ローテーション入りの可能性が浮上した形だ。大津も「食い込めるように頑張りたい」と意欲。14日のキャンプ初の紅白戦に向けて、投手陣の争いが激化してきた。(柳内 遼平)

 ◇大津 亮介(おおつ・りょうすけ)1999年(平11)1月13日生まれ、福岡県出身の24歳。中学時代は宇美スターズに所属。九産大九州では2年の15年選抜大会で甲子園に出場し、ベンチ入りも初戦で近江に敗退。帝京大を経て日本製鉄鹿島。昨秋ドラフト会議でソフトバンクが2位指名。1メートル77、70キロ。右投げ左打ち。

続きを表示

2023年2月12日のニュース