DeNAのドラ1・松尾の洞察リードが先輩ドラ1・小園を立て直した!今季初実戦で初バッテリー

[ 2023年2月12日 05:30 ]

紅白戦   白組2-0紅組 ( 2023年2月11日    宜野湾 )

試合前、松尾(右)と話す小園(撮影・島崎忠彦)
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 とても18歳とは思えない。DeNAのドラフト1位・松尾(大阪桐蔭)は、異変に気づいた。「体が前に突っ込んでいる…」。初回1死。バッテリーを組んだ小園が京田に全て直球でストレートの四球を与えると、フォームのバランスの悪さを察知。続く神里の配球を瞬時に練り直した。

 上体に「ため」をつくるため、初球に緩いカーブを要求。松尾は「立て直すのにいいかなと。一番体に絡む(フォームが直る)と思った」と明かした。

 市和歌山で現ロッテの松川とバッテリーを組んでいた小園はカーブについて「松川は、自分の得意球ではないので(サインが)ほとんどない。(ストレートの四球後に)選択したのは多分初めて」と驚きつつ、108キロを制球させてストライクを奪い、「突っ込んでいた部分が元に戻った」と感謝。3球目の142キロ直球で一ゴロ併殺に斬り、予定の1イニングを無失点に抑えた。

 今キャンプ初の紅白戦。将来の正捕手候補として1軍キャンプに抜てきされた松尾は白組の「8番・捕手」で先発出場し、21年ドラフト1位の先発・小園との10代バッテリーが実現。今春初実戦の初回にコンビを組ませたのは首脳陣の期待の表れだ。三浦監督は「今日のリードが全て正解ではないが楽しみ。一段とね」と評価した。

 高校通算38本塁打の逸材。打撃は3回に中飛、5回は遊ゴロに倒れたが、3イニングを任された守備は無失点で終え「いろんな経験ができた」と笑う。12日のヤクルトとの練習試合(浦添)にも出場予定。アピールを続ければセ・リーグ史上初となる高卒新人捕手の開幕スタメンも、決して夢物語ではない。(大木 穂高)

 ≪戸柱意地のマルチ≫2年連続で開幕スタメンマスクを狙う8年目の戸柱も松尾に刺激を受けて奮闘した。白組の「5番・DH」で先発出場。松尾に代わって4回からマスクをかぶり、打撃で2安打1打点をマークした。両軍で唯一のマルチ安打に「どんな時でもチームの戦力でいたい。そのつもりでやっている」と語り、松尾には「ライバルというよりチームにプラスになるように一緒に取り組んでいきたい」とコメント。三浦監督は「戸柱は存在感を示した」と目を細めた。

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2023年2月12日のニュース