阪神・岩崎 天敵ヤク&DeNAにやり返す!苦手意識消し「どのチーム、誰が相手でも変わらないのが理想」

[ 2022年12月11日 05:15 ]

笑顔で子供達の質問に答える岩崎(撮影・後藤 大輝)
Photo By スポニチ

 阪神・岩崎優投手(30)が、大阪市内で侍・athlete主催「岩崎優の夢授業」として小学生を対象にした野球教室を開き、“天敵撲滅”を宣言した。今季は広島、巨人、中日に対して好成績を収めた一方、リーグ連覇したヤクルト、2位に躍進したDeNAには数字が悪化。節目の10年目を迎える来季も変わらず必勝継投の一翼として期待されるだけに苦手意識の払拭を誓った。

 やられたら、やり返す――。岩崎の闘争心をかき立て続ける原動力のマインドだ。

 「同じようにやられるわけにはいかないでしょう。今年数字が悪かったチームは来年しっかり抑えないといけないし、良かったチームは同じように抑える。(苦手意識は)ない方がいいので」

 今季も57試合で1勝、防御率1・96、28セーブのフル回転。救援転向後の最多6敗とともに課題として浮かび上がるのが、球団別で顕著に表れる相性の差だ。対戦防御率は最多13試合に登板した広島に驚異の0・00で、中日0・75、巨人1・13。ほぼ無双の3球団とは対照的に、ヤクルト4・00、DeNA7・94の数字が残る。レギュラーシーズン3位を踏まえ、「数字が悪いのは(順位が)上の2つですよね」と自覚するようにうなずいた。

 打者別ではDeNA・桑原と宮崎に3打数3安打、大田と楠本に2打数2安打を許した。「やり返すのはバッターも一緒ですね。たとえば宮崎さんはなかなか打ち取るのも難しいですけど、断ち切らないといけないと思ってる」。天敵撲滅、相性のムラをつくらないことにこだわるのは、必勝継投を担う強い責任感に他ならない。

 「(相性で)使い分けられるポジションじゃないと自分では思っている。どのチーム、誰が相手でも変わらないのが理想」

 同じ轍(てつ)を踏まないために対策も温めている。「もちろん考えています。配球もそうですし、新しい球種という部分も。それは毎年のことですが、同じではいけないので」。直球、スライダー、チェンジアップの3球種で戦った今季スタイルに新球カットボールを加えるプランもある。

 「チームとしては勝つことですが、個人としては、今年残した数字をすべて上回れることを目指します」

 救援専念の直近6年間は17年66試合を最多に最少でも20年41試合。年平均55・8試合に投げ、せめぎ合いは慣れたものだ。たとえば、18年に2打数2安打を許した巨人・岡本和を翌19年には5打数無安打に封じた例もある。飽くなき向上心を前面に完全無欠を志した。(遠藤 礼)

 【「夢授業」2年連続サプライズ登場】16年から始まった「岩崎優の夢授業」は今年が7回目で、「佃ホワイトスターズ」の38人が参加した。昨年に続いて岩崎はサプライズで「いきなりやってきました」と登場。子供たちからは「え?ガチ?」「マジ?」「ヤバっ」などと驚きの声が次々に上がった。投手を務めた1打席対決では打ち込まれる場面もあり「レベルが高かった。声も出てるし、いいチームでした」と目を細めた。捕手でボールを受けた4年生の石田典くん(10)は「ボールの伸びが凄かった」と感激していた。

 【西武に移籍 同期陽川にエール】岩崎は同期入団し、9日の現役ドラフトで西武移籍が決まった陽川にエールを送った。「辞めるわけじゃないんで、さみしいとかはないですけど、沖縄で自主トレも1年やったので。お互い頑張っていければ」。阪神から6位指名された13年ドラフトで3位指名が陽川。LINEで連絡があり、「また送別会やろう」と返信したという。交流戦での対戦についても「全球ストレートで」と不敵に笑った。

続きを表示

2022年12月11日のニュース