阪神・西勇 同じ保育園出身のサッカー日本代表・浅野から刺激 通算10度目の規定投球回到達に意欲

[ 2022年12月11日 05:15 ]

小学生に指導を行う西勇(撮影・岸 良祐) 
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 阪神・西勇輝投手(32)が10日、母校の菰野高(三重)で野球教室に参加し、「4年ぶりくらい」の凱旋を飾った。小学生約60人と交流し、王手をかける通算10度目の規定投球回到達に意欲を示した。

 「丈夫で投げることの難しさは、みんな分かっていることだと思う。健康で、当たり前のようにイニングを投げる行為をしっかり最後まで続けたい」

 オリックス時代の13年に初めて規定投球回を達成。以降は左手首骨折などがあった17年を除き、常に「イニングイーター」として貢献し続けてきた。先発・救援の“分業”が進んだ00年以降にプロ入りした投手で10度以上の規定投球回到達は杉内俊哉(ソフトバンク、巨人)、ヤクルト・石川、中日・涌井の3人だけ。偉業へ向かう礎をつくり上げたのが菰野高での3年間だ。

 「調整法だったりはプロに入ってもぶれずにやってきたことでもある。いい体づくりを高校3年間でできた。投球間隔や球数制限をスゴく細かくやってもらえた。常に走っていたイメージ。高校からプロ向きな練習内容だった」

 「振り返ると一番よく走っていた」と証言した恩師の戸田直光監督(60)には「(通算)150勝はいってほしい」と残り40勝に迫る節目の数字を期待された。同じ菰野町出身でW杯で活躍した日本代表FW浅野拓磨とは保育園が一緒で大会期間中にも連絡を取り合ったという。「これからも頑張ってほしい」。地元でさまざまな刺激を得て、来季15年目へ決意を新たにした。(阪井 日向)

 【00年以降のプロ入りでは3人だけ】西勇(神)は今季148回1/3を投げて、通算9度目の規定投球回(チーム試合数=今季は143回)到達。プロ5年目の13年から、17年を除いてオリックスで5度、阪神で4度目。現役投手の到達回数最多は石川(ヤ)の13度。次いで涌井(中)の12度。近年では工藤公康、山本昌、三浦大輔の各15度があるが、00年以降の入団で10度以上は前出の石川、涌井と杉内俊哉10度の3人だけ。現役で9度は西勇のほか和田(ソ)、岸(楽)、田中将(楽)がいる。

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2022年12月11日のニュース