吉田正がレッドソックス移籍を決断した2つの理由 家族を伴うための最適住環境と左翼守備を助ける本拠地

[ 2022年12月9日 05:00 ]

レッドソックスと契約合意した吉田正
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 【記者の目】吉田正がレッドソックスへの移籍を決断した理由は主に2つ。まず一つが家族を伴うための最適な住環境だ。

 「住みやすい街と、おしゃれな街は違うかな。何かボストンは静かそうで。留学生が多いと聞いていて、学生の街っていう感じが何か良さそうですよね」

 実は単身渡米も覚悟していた。17年に管理栄養士のゆり香さんと結婚し20年に長女、昨年次女が誕生。吉田正は「ずっと妻と二人三脚で戦ってきた」と何度も口にしてきた。家族思いの吉田正にとって愛妻と2児の存在は原動力。だから、負担をかけたくなかった。

 一方で、夫人は「メジャーはずっと主人の夢でしたから」と言い続けていた。野球に専念してほしい思いから、日本に残り幼子と家庭を守る決意をした日もあった。互いに気遣う夫婦が、家族が過ごすベストと思える新天地がボストンだった。

 もう一つが、本拠地フェンウェイ・パーク。DHと左翼での起用が見込まれる吉田正にとって、プラス材料となるのが、その左翼にそびえ立つ「グリーンモンスター」だ。周囲から守備・走塁面が懸念とされる向きがあることを知りながら、自分自身が誰よりも物足りなさを感じてきた。

 メジャー挑戦を決断する際にも、その思いは付いて回り離れなかった。だから「全ての面でレベルアップを」と求め続ける。約11・3の巨大フェンスは、確実に守備の負担軽減につながる。「日本より試合数は多くなるけど、一試合でも多く出場したい」。こう話す吉田正の成功を、後押ししてくれるはずだ。(オリックス担当・湯澤 涼)

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2022年12月9日のニュース