エンゼルス・大谷 侍守護神あるぞ!世界一へ「短期決戦なので先発とかこだわりない」

[ 2022年10月19日 02:30 ]

帰国し質問に答える大谷(撮影・会津 智海)
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 エンゼルスの大谷翔平投手(28)が18日、日本航空機で米国から帰国。侍ジャパンの栗山英樹監督(61)から出場オファーを受けている来年3月の第5回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)について、改めて出場意欲を示した。初めて二刀流出場の可能性にも言及し、先発にこだわらず中継ぎ、抑えの可能性も示唆。世界一奪還へ、最強のピースになる覚悟はできている。

 白のTシャツに紺色のジャケットを羽織り、白のスニーカーで爽やかに現れた。羽田空港第3ターミナルに隣接する会見場。大谷は真っすぐに前を見つめ、来年3月開催のWBCへ素直な気持ちを明かした。

 「良い状態でまずはコンディションを整えられるかどうかが一番大事。前向きにはもちろん捉えている」

 日本ハム時代の恩師でもある侍ジャパンの栗山監督が直接視察に訪れた8月12日のツインズ戦後。現地で食事に出かけ、熱いオファーに心が躍った。「監督としての意気込みや決意。“一緒に野球がしたい”と言ってもらえた。そこだけでもうれしい」。17年の前回大会は右足首痛の影響で直前で出場を断念。「日の丸を背負って戦いたいという気持ちはもちろん持っていた」だけに、悔しさを忘れたことはなく、WBC初出場への思いは強い。

 大谷には、すでに具体的な二刀流での参戦イメージがある。打者としての不安要素はなく、鍵は投手調整。侍ジャパンは3月9日から東京で1次ラウンド。勝ち抜けば19日(日本時間20日)からマイアミに舞台を移し、準決勝以降に臨む。例年であれば、大会序盤はオープン戦で2イニング、球数約40球をめどに投げている時期。「先発で投げるのであれば、60、70球を投げるように仕上げないといけない」とした上で「先発で投げるのか、中継ぎで投げるのか、クローザーで投げるのか」とあらゆる可能性を想定。メジャーでは先発以外は未経験だが「短期決戦なので、先発がどうのとか、そういうところにこだわりはない」と言い切った。

 史上初めて規定打席&規定投球回のダブル規定到達など、二刀流のさらなる進化を見せたレギュラーシーズン終了から約2週間。現在は「技術的な練習はやってない。肩肘を休めている」と激闘の疲れをとることに専念しているという。コンディション面が鍵を握るためWBC出場は「まだ決断はしていない」と慎重だが、思いは早くも日の丸とともにある。「(決断が)遅れれば遅れるほどメンバー選出も遅れる。なるべく早い段階で決めたい」。唯一で最大の目標は06、09年大会以来の頂点。大谷の決断を日本中の野球ファンが待っている。(柳原 直之)

 ▽大谷の日本ハム時代の抑え登板 10勝&22本塁打でリーグ優勝に貢献した16年のソフトバンクとのCSファイナルSで勝てば突破となる10月16日の第5戦に「3番・DH」で先発出場。7―4の9回にDH解除でマウンドに上がると、アドレナリン全開で自身が持つ当時のプロ野球最速を更新し、現在の自己最速でもある165キロをマークするなど3者凡退で初セーブを挙げた。札幌ドームを埋めた超満員4万1138人の大歓声に背中を押され「良い雰囲気でマウンドに上がれたので、良いパフォーマンスを出せた」と感謝した。

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2022年10月19日のニュース