中京大・沢井廉“ネクスト・村上宗隆”筆頭 破壊力抜群の大砲だリーグ戦通算10発

[ 2022年10月19日 06:00 ]

ネクスト・村上宗隆の筆頭候補に挙がる中京大・沢井

 【連載 10・20運命のドラフト会議 逸材ファイル<下>】今秋ドラフト候補の中で、“ネクスト・村上宗隆”の筆頭に挙がるのが中京大・沢井廉(22)だ。リーグ戦通算10本塁打を誇り、同校グラウンドでの打撃練習では、140キロを超えるスイングスピードで打球が中堅120メートルのバックスクリーンを軽々と越えていく。破壊力抜群の大砲には、NPB全12球団が調査書を依頼。左の長距離打者の候補が少なく上位指名が有力視されるが、沢井自身はレベルアップだけを考えている。

 「特にドキドキするとか、そういった感情はまだない。常に自分の打撃を向上させていこうと思っています」

 中京大中京3年時は甲子園に出場できず。それでも才能にほれ込み、同校の試合に通い詰めてくれたのが、半田卓也監督だった。大学入学直後から主軸に抜てきされ1年春からリーグ戦に出場。試合に出続けて経験を積んだことも、打撃開眼のきっかけになった。

 大学3年夏に、打撃フォームで“脱力”できるポイントを発見した。「力を入れなくても、入る部分があることに気づけた。体幹で飛ばすコツをつかみました」。同秋にリーグMVPを獲得。スランプの期間も短くなり上のステージでもやっていける自信がついた。

 大学では豊田市内で下宿。未経験だった料理や洗濯も今ではお手のものだ。大学入学時は80キロだった体重も、今では約20キロ増。ウエートトレーニングに加え、食事量、メニューも計算して体をつくり上げた。「毎打席、ホームランを打てる選手になりたい。それを目指すことができれば、結果はついてくると思います」。球界を代表する“アーチスト”への道は、どの球団で歩みだすのか。(北野 将市)=終わり=

 ▼ロッテ榎康弘スカウト部長 やっぱりボールを遠くに飛ばせるというのが、彼の一番の魅力。体の軸がブレずに打てるというのが良い。

 ◇沢井 廉(さわい・れん)2000年(平12)5月31日生まれ、愛知県知多市出身の22歳。幼稚園年長から野球を始め、新田小1年で北巽ユニオンズ入団。東部中では知多東浦リトルシニアに所属。中京大中京では2年春からレギュラーを獲得し、同夏に「3番・右翼」で甲子園出場。中京大では1年春からリーグ戦に出場し、新人賞を受賞。3年秋はMVPに輝き、4年春まで4度のベストナインを獲得。1メートル80、98キロ。左投げ左打ち。

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