広島・小園 走り方改革「10盗塁を目指します」 新井新政権で機動力野球復活

[ 2022年10月19日 05:00 ]

アメリカンノックを受ける小園(撮影・河合 洋介)
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 広島・小園海斗内野手(22)は18日、「足」で新井野球に貢献する決意を示した。新井貴浩新監督(45)は、機動力野球の復活を掲げ、ナインに積極果敢な走塁を求めている。指揮官の理想に応えるべく、小園は今秋から走り方の改良に着手。来季は今季2盗塁からの大幅増を目指す。

 新井監督からのメッセージが、さっそくナインの意識を変えている。就任会見で強調したのが「機動力野球の復活」。小園は、今季2盗塁に終わった自分自身への発奮材料として受け取った。
 「僕は盗塁もしないといけない立場。この秋は、個人的にも走塁をかなり練習している。しっかりと勉強して、来年は頑張ります」

 新監督の目指す積極的な走塁を体現するため、今秋は走り方から見直している。「これまでは地面に力が伝わらず、前に進んでいなかった」。現在は「地面を押すイメージ」で、体幹の力を利用できるような足の運び方に改良中。マツダスタジアムでの秋季練習では、連日のように走塁練習を追加するなど走力の向上に励んでいる。

 決してスピードが劣っているわけではない。それでも、今季は2盗塁、盗塁死2つと積極的な姿勢を見せられなかった。「足の速さだけでは勝負できない。相手のフォームを盗んだり、パッとスタートを切れる形ができれば全然違う」。20年にリーグ3位の17盗塁をマークした堂林が見本の一人だ。「ドウさんは(堂林)、足の速さもあるけど盗むのがうまい」と分析し、技術向上にも取り組んでいく。

 今季、積極的に盗塁を仕掛けられなかった要因は打順の影響もある。7番での先発が打順別最多の52試合を数えたように、多くの試合で下位打線に入った。「下位だと投手の打順が近くて(盗塁が)難しい場面も多くなる。いい打順で打てなかったのも問題の一つだった」。昨季の打率・298から今季は同・266に低下。上位打線を担えるだけの安定感を見せられれば、走塁にも好影響が生まれることは間違いない。

 「見たり聞いたりしながらやっていくしかない。来年は2桁、10盗塁を目指します」

 今季のチームは、球団ワーストを更新する26盗塁。新井監督は「足が速い遅い、盗塁ができる、できないではない」と強調して躍動感のある攻撃を掲げている。小園が若さあふれる積極的な姿を見せられれば、伝統の機動力野球は復活に近づく。(河合 洋介)

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2022年10月19日のニュース