楽天・マー君、仙台育英にエール勝「決勝も頑張って」 05年“津軽海峡越え”果たした男7回2失点7勝

[ 2022年8月21日 05:30 ]

パ・リーグ   楽天5―2ロッテ ( 2022年8月20日    楽天生命 )

<楽・ロ>2回、岡の折れたバットが田中将を襲う(撮影・長久保 豊) 
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 7回2失点(自責0)で7勝目を挙げて上がったお立ち台。かつて甲子園を沸かせた“申し子”の楽天・田中将が、自らその話題にふれた。「仙台育英が決勝に進み、そちらの方で盛り上がっていると思いますが、イーグルスも優勝を目指し頑張っている。皆さん、力を貸してください」。スタンドが沸いた。

 5回まで無失点。だが6回に暗転した。無死一塁から佐藤都の送りバントを捕球して二塁封殺を狙うも野選。すると続く岡のバントを一塁・鈴木大まで野選&悪送球し、この回2点を失った。それでも追加点は阻止。大黒柱の気迫が直後の打線の5得点を呼び込んだ。前々回登板で黒星を喫した6日のソフトバンク戦も一塁・鈴木大と守備の連係ミスがあっただけに「試合前に2人で“頑張ろう”と話していたけど、2人ともミスしてしまいました。練習が必要です」と言って笑わせた。

 ちょうど16年前。06年8月20日に行われた夏の甲子園決勝で駒大苫小牧のエースとして早実・斎藤と延長15回引き分けの好勝負を演じた。翌21日の再試合は惜敗も、2日間の激闘で全国に感動を届けた。自身はその前年の2年夏に北海道に優勝旗を持ち帰ったが、今夏は校舎が楽天生命パークの目と鼻の先にある仙台育英(宮城)が決勝に進出。「学校も(球場から)近いですから。決勝も仙台育英に頑張ってほしい」と春夏通じ東北勢初の甲子園制覇に期待した。

 4位ながら首位・西武と2ゲーム差とした。「しびれる場面が出てくるけど、そこで力を発揮しないとその先の舞台でいいプレーはできない」と田中将。百戦錬磨の男は、ここから本領を発揮する。(伊藤 幸男)

 ▽06年夏の甲子園決勝VTR 8月20日に早実―駒大苫小牧が対戦。3回途中から登板した駒大苫小牧・田中は165球、早実・斎藤は178球を投げ抜き、両者譲らず延長15回で1―1引き分け。翌21日の再試合は田中は初回途中から救援登板。駒大苫小牧は劣勢の展開が続き、最終回に1点差まで追い上げたが、最後は斎藤が田中を三振に仕留めた。

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