広島、終盤に見せた打線の奮起が離脱者続出の投手陣救うカギ 3連敗で3位・阪神に1・5差の正念場

[ 2022年8月21日 04:45 ]

セ・リーグ   広島5―6DeNA ( 2022年8月20日    横浜 )

<D・広>8回、ソロを放ったマクブルーム(撮影・島崎忠彦)
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 広島は20日のDeNA戦で最大4点劣勢から一時同点に追いつく猛追を見せたが、3連敗に沈んだ。7回に適時打3本で1点差に迫ると、8回にはライアン・マクブルーム内野手(30)が同点の13号ソロ。終盤勝負に持ち込んだが、最後はDeNAの勢いに屈した。借金は5に増え、3位・阪神に1・5ゲーム差をつけられる正念場。投手陣に離脱者が相次ぐいま、打線の反発力が逆襲のカギを握っている。

 先発投手が崩れようと、誰も集中力を切らしてはいなかった。チームの目指すべき方向性を示す終盤の4得点。監督代行の河田ヘッド兼外野守備走塁コーチは「ああやってマクブルームが打ってくれた。これからも4番としての仕事を期待しているが、一日一善を積み重ねてほしい」と打線の執念を評価した。

 猛追は1―5の7回から始まった。1死一、二塁と好機をつくると、会沢が平田から左翼線を破る適時二塁打を放って、逆襲の合図を告げた。続く代打・松山はフォークを左前に落とす適時打。なおも2死一、三塁から、堂林が左前適時打を放って1点差に迫った。

 4番も流れに乗った。4―5の8回1死走者なし。マクブルームが入江の150キロ直球を捉え、13号同点ソロが左中間席に着弾した。「振り負けないようにと思っていた。バットの芯で捉えられ、いい感触で打つことができた」。7月16日の巨人戦以来、出場14試合ぶりとなる一発。初回に先制打を放っており、価値ある2打点となった。

 投手陣には離脱者が相次いでいる。先発は大瀬良が再調整、床田、アンダーソンは故障で降格。さらに、救援陣では矢崎らが新型コロナに感染するなど苦しい台所事情が続く。この非常事態は、打線が総力を挙げて救うしかない。野手も野間、菊池涼、小園と主力を欠く中、4番としての重責が増すマクブルームがチーム一丸を強調した。

 「厳しい展開の中で5点を取れたのは、明日につながると思う。もう4番どうこうではない。選手全員が自分の仕事をして勝たなければいけない時期に来ている。厳しい残り試合が続いていくと思うけど、みんなでしっかりと戦っていきたい」

 DeNA戦は02年以来20年ぶりの5連敗となった。3位・阪神とは1・5ゲーム差。相手の勢いにのまれたままでは、Aクラス争いに食らいつくことはできない。(河合 洋介)

 ≪ハマスタ5連敗なら球団最長≫広島のDeNA戦5連敗は02年5~6月の5連敗以来20年ぶり。敵本拠の横浜スタジアムでは8月2日から4連敗で、これは07年4~5月の4連敗以来15年ぶり。きょう負けて5連敗なら、同球場が開場した78年以降87、88、96年の5連敗に並ぶ4度目の球団最長記録になる。

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