MLB労使交渉決裂 コミッショナー「双方の責任」 日本時間4月1日開幕延期とシーズン短縮を発表

[ 2022年3月2日 07:26 ]

交渉決裂を受け、会見を行ったロブ・マンフレッド・コミッショナー(AP)
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 対立の続くMLB機構と選手会の労使協定に関する話し合いが1日(日本時間2日)、フロリダ州ジュピターで9日連続で行われたが、合意には至らなかった。

 交渉決裂を受け、会見を行ったロブ・マンフレッド・コミッショナーは「合意に至らなかったのは双方の責任」と発言。最低2カードの中止が決まり、「それらの試合は公式に中止となる。選手への報酬も支払われない」と発言した。MLBと選手会は今後もニューヨークで交渉を行うとしたが、両者の溝が埋まらなければ、さらに開幕は延期され、その試合は中止となることが予想される。

 機構は2月中に新労使協定の締結で合意できなければ3月31日(日本時間4月1日)の開幕を遅らせてシーズンを短縮するとしていたが、期限を米東部時間1日午後5時に延長。主要議題はボーナスプール(年俸調停権取得前の選手が活躍に応じて得る金額の総額)、年俸総額(ぜいたく税基準額)、最低保障年俸などとなっていた。

 2月28日にフロリダ州ジュピターで午前10時から1日の午前2時30分まで続いた16時間半にも及ぶ交渉では合意への道筋が開けたかと思われたが、1日午後1時30分から始まった両者の話し合いでは様子が一転。空気が変わった。機構の広報担当者が「選手会は今日になって明らかにトーンが違い、以前の議論と矛盾する提案をしてきた」と説明。これを受け選手会は「彼らは嘘をついている。合意できなかった場合の責任をこちらに擦りつけようとしている」と反論した。午後3時45分。機構が最後のオファーを提出。年俸総額についてはこれまでと同じ2億2200万ドル(約253億円)からのスタートとなったが、最低年俸の引き上げ、ボーナスプールの引き上げを行ったが、午後4時22分、選手会は受け入れなかった。

 USAトゥデーのボブ・ナイチンゲール記者は「選手代表がMLBの『ベスト・アンド・ファイナル・オファー』を全会一致で拒否するのは、簡単なことだった。このため、1995年以来初めて、MLBのロックアウトによる労働停止のため、レギュラーシーズンの試合が中止されることになった」と伝えた。

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2022年3月2日のニュース