佐藤輝か大山か 阪神開幕4番争いに井上ヘッドC「まだまだ続きます」 マルテの可能性も示唆

[ 2022年3月2日 05:30 ]

阪神・佐藤輝

 阪神・佐藤輝と大山による「開幕4番争い」は第2章へ突入する。2月の対外試合は交互に近い形で4番を張り、佐藤輝が4試合、大山が3試合で務めた。井上ヘッドコーチは3月も2人を競わせる方針を崩さず、「そこはまだまだ続きます」と断言した。

 ここまでの「4番成績」は、2年目のシーズンに挑む佐藤輝に軍配が上がる。14打数7安打で打率5割をマーク。ただし大山も悪いわけではなく、10打数3安打の打率3割と、まずまずの数字だ。

 「打線の顔」とも言うべき打順を交互に任せる理由は、両者の成長を促すためのにほかならない。井上ヘッドコーチは「2人へのメッセージ」という言葉で表現している。ただし、この分かりやすい競争の図式についての受け止め方は、大きな隔たりがある。

 佐藤輝は、こだわりがある三塁のポジションを含めて「結果を出すことしか、そこ(4番や三塁)へ行く道はない」と決意を見せているのに対し、大山は「4番どうこう言われるじゃないですか、どっちでもええやん。試合に勝てればええやん」と、あくまで自然体だ。「どの打順でもやることは変わらない」という思いは大前提として共通しているものの、表に発信する熱意には温度差がある。

 さらに、井上ヘッドは、和製大砲の競争に油を注ぐように、新たな可能性も示唆した。

 「(4番に)マルテを試してみたりとか、いろいろあるかもしれないけど」

 昨季22本塁打の助っ人も「輝だったり、大山だったり、ロハスもいる。自分たちがどこでもしっかり準備ができて、監督にどこでも行けますよ…というところを見せたい」と意欲的だ。3月25日の開幕ヤクルト戦(京セラドーム)へ向け、首脳陣はベストな打順を探りつつ、チーム内競争を緩める気配がない。(倉世古 洋平)

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