阪神ドラ3・桐敷 大学で磨いた「自主性」強みに 即戦力としての活躍誓う

[ 2022年1月18日 05:30 ]

即戦力として活躍を誓う桐敷 (撮影・平嶋 理子)
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 【22年度球界新士録(3)】 ドラフト会議から、わずか5日後の昨年10月16日。左腕が、その名を全国にとどろかせた。平成国際大を相手に関甲新学生リーグ史上初の完全試合、史上最多の19奪三振を記録。新潟医療福祉大の鵜瀬亮一監督は「成功を積み重ねても貪欲に次の目標にリセットして向かっていける力は、他の選手とは圧倒的に違う部分」と、桐敷の快挙に目を細めた。

 最速150キロの直球とスライダー、フォークなどを駆使する本格派。大学4年間で磨き上げた自主性が強みだ。同大学の大矢真史投手コーチは、チームの指導方針を「こっちから必要なことを与えても、ある程度は伸びると思うけど、一番伸びるのは自分が好きで、うまくなるために必要だと思ってやること」と語る。桐敷も、基本的な練習以外は個人で考えて重点的に取り組んできた。

 入学時の138キロから150キロまで伸ばした球速は、下半身を強化すべく2年から取り入れた数種類の「ボックスジャンプ」のたまもの。鵜瀬監督は「大人がいる理由は“自主性に任せる”よりは“自主性を育てる”ところ。そこは部の全体の指導方針」といい、プロの門を叩く教え子について「自分で考えて、誰に言われるでもなくやるべきことをやっている選手だった」と評した。

 矢野監督は既に今春キャンプの1軍スタート入りを明言している。「この大学で磨いてきた自主性は、プロでも一番重要なこと。そこを磨いてまたプロの世界で通用する選手になりたい」と桐敷。地に足をつけながら、即戦力としての活躍を誓った。 (阪井 日向)

 ◇桐敷 拓馬(きりしき・たくま)1999年(平11)6月20日生まれ、埼玉県出身の22歳。屈巣小1年から野球を始め、川里中では行田リトルシニアに所属。本庄東では1年秋からエースも甲子園出場なし。新潟医療福祉大では1年秋からリーグ戦に出場し通算33試合で11勝7敗、防御率2・27。4年秋の平成国際大戦でリーグ最多19奪三振でリーグ初の完全試合を達成。1メートル78、90キロ。左投げ左打ち。

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