広島・栗林 2年目のジンクス打破へ制球力向上で「圧倒的に抑える」、五輪金の歓喜をカープでも!

[ 2022年1月7日 05:30 ]

制球力の向上で昨季以上の成績を目指す広島・栗林

 広島・栗林良吏投手(25)が「圧倒」を理想に掲げて、2年目のシーズンに挑む決意を示した。昨季に新人最多に並ぶ37セーブを挙げて迎える今季。オフは制球力向上に取り組むなどして、「2年目のジンクス」を乗り越える覚悟を見せた。

 マウンドに上がった時点で勝負あり――。栗林は、そうした圧倒的な存在感を醸し出す抑えを目指している。

 「ベストは圧倒的に抑えること。(登板しただけで)相手が諦めてしまうくらいの投手になるのが理想です」

 1年目の昨季から理想に近い投球はできていた。登板53試合でセーブ機会の失敗はなく、黒星は1度だけ。防御率0・86と驚異的だった。今季も昨季と同等の成績を周囲から求められることは分かっている。そして、その期待に応えることがいかに難しいことかも、自分自身が誰より理解しているつもりだ。

 「セーブ機会で失敗しないことが仕事を果たせたという感覚。僕の場合はどんな成績を残しても、2年目のジンクスになってしまうと思う。それを受け止めて実力不足だと思ってやれたらいい。防御率は最低でも1点台で終われるように頑張りたい」

 過去の新人守護神は、2年目のジンクスに苦しんできた。1年目に30セーブ以上を挙げたのは栗林以外に2人。与田剛(中日)のセーブ数は1年目「31」から2年目「2」と大幅に減り、DeNA・山崎も防御率が1年目1・92から翌年3・59と悪化した。2人ともに2年目の成績は新人時代には及ばなかった。

 栗林がこの壁を乗り越えるための糸口は、制球力にあると自己分析する。昨季は52回1/3で与四死球29。先頭打者に四球を与えたのは9度もあった。「昨季後半からフォークを見切られたり、打たれたりした。課題の制球を克服すれば勝負できる」とオフは制球力向上に取り組んでいる。

 「東京五輪で優勝したときにマウンドにいられたのはすごくうれしかった。あれを自分のチームでやることでカープファンに見てもらえるし、全員が望んでいる。リーグ優勝して日本一になることを目標にしてやりたい」

 1年目の成績が決して勢い任せではなかったことを証明する1年が始まる。

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