阪神ドラ3・桐敷 「虎視眈眈」と牙磨く 大学総監督から贈られた言葉を胸に入寮

[ 2022年1月7日 05:30 ]

<阪神>色紙を手に入寮した桐敷拓馬(球団提供)
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 阪神のドラフト3位・桐敷拓馬投手(22=新潟医療福祉大)は佐藤和也総監督(65)から贈られた「虎視眈眈」の色紙を持参して入寮した。

 「去年最後に会う機会があって、その時に頑張れと激励の意味を込めていただいた。大学の時から言われていて、とても重みのある言葉だなと思う」

 佐藤総監督は毎年、卒業前の選手それぞれに合った言葉を色紙にしたためてきた。今回も桐敷と過ごした4年間を思い起こしながら考えたという。

 「しっかりと力を蓄積しながら、巡ってくるチャンスを待って逃さない気持ちで。最初のチャンスに向けてじっくりと狙ってほしい思いで、虎にもかけて書いた」

 甲子園出場経験もなく無名だった入学時から文字通り虎視眈々(たんたん)と努力を続け、プロ入りした道のりを忘れないようにという教え。「希望を、まれな望みを持つのではなくて、自分に期待しなさいと。機を待つときにしっかり準備をするのが虎視眈々の意味」。込められた願いを桐敷は受け止める。

 「1年目から即戦力で貢献するために、合同自主トレからしっかり毎日真剣に取り組んで。キャンプとオープン戦、開幕とちゃんと1軍でできるような体づくりをしていきたい。チームに貢献できるような、そして1年目から活躍できるような選手になります」

 佐藤総監督は新潟明訓を率いて8度の甲子園出場を誇り、「甲子園で采配を振るった人間が、プロの教え子の試合を甲子園で見るのは違った感慨があるはず。凄く楽しみ」と心待ち。そんな恩師にプロでの恩返しを誓った。「大学の時よりも一皮むけた状態で、自分のピッチングを甲子園という舞台で見せられるように頑張りたい」。約束を果たす近未来を思い、黙々と牙を磨く日々が始まる。(阪井 日向)

 《輝から心構え学ぶ》桐敷は同じ新人左腕・鈴木の隣部屋に入り、もう一つ隣の部屋が佐藤輝だ。「1年目から即戦力としてチームに貢献されていた。プロ1年目の考え方だったり過ごし方だったり、いろんな面をお話しして、吸収していきたい」。コミュニケーションを取りやすい環境も活用し、佐藤輝から「ルーキーの心構え」を学び、即戦力としての活躍を思い描いた。

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2022年1月7日のニュース