阪神・梅野に“秘密兵器”や 特製インソールでVへ足固め「右足にしっかり力をとどめられるように」

[ 2021年12月27日 05:30 ]

オーダーメードのインソールを手にする梅野(提供写真)
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 阪神・梅野隆太郎捕手(30)が26日、走攻守でのパフォーマンスアップへ“秘密兵器”を発注した。オーダーメードのインソールを取り扱うブランド「リルワンスター」の担当者による歩行測定や動画撮影などを終え、理学療法士による分析を経て既に作製中。キャンプ前には手元に届く予定だ。

 目指す優勝捕手へ向けて“足下”は固まった。今月初旬の残留表明から数日後、ひそかに2022年のパフォーマンスの鍵を握る“相棒”選びに着手していた。

 靴を脱ぎ、人工芝を何度も踏みしめる。静かな室内で黙々と歩行やバランス運動を繰り返しながら作成するのは、インソールだ。健康ジュエリーなどを手がける「リルワンスター」に17年からオーダーメードを依頼し、シーズン中も使用してきた。今回も新インソール作製へ向けて最新データの測定を実施。立ち会った同ブランドの大野友寿氏が梅野本人が重視したポイントを説明した。

 「梅野選手は自分のパワーポジションを凄く熟知していて、よく分かっています。その中でスローイング、バッティングでも軸として体重を乗せていくのが右足。右足にしっかりと力をとどめられるように。力が逃げないという部分を意識して、インソールも作らせてもらいます」

 右大腿骨が少し開いたような状態が、梅野の最も安定して力を解放できるポジションだという。その開きを内側に締めると動きが窮屈になり、力も外部へ逃げ、負担がかかって疲労も蓄積。打撃の際、左足を開いたオープンスタンスにしているのもパワーポジションを維持するためだ。プレーの根幹を担う右足のパフォーマンスを最大限発揮できるようサポートするのがインソールの役割になる。

 他球団でもオリックスのT―岡田なども着用する「リルワンスター」のオーダーメードで最大の強みが、選手の歩行動画などを理学療法士の菊池貴之氏が分析して製品に落とし込むこと。ミリ単位で調整を加えた唯一無二の心強いインソールが出来上がる。既に梅野の歩行動画も分析に入っており、キャンプイン前には手元に届く。数日使用した感触をヒアリングし、開幕へ向けて修正を試みる。

 国内FA権を行使せずに3年契約を結び、来季も正妻として猛虎を支える背番号2。ゴールデングラブ奪還、初のベストナイン選出、そして打撃部門での自己最高更新という個人目標の上に17年ぶりリーグ優勝の悲願がある。相棒とともに力強い足取りで頂上まで駆け上がる。(遠藤 礼)

 ▽リルワンスター 株式会社「シヴァリージャパン」が手がけるブランドで、インソールのほか健康ジュエリー、アパレルなども扱う。「ビッグボス」こと日本ハム・新庄監督も愛用し、昨年のトライアウトではリストバンド、今年の監督就任会見ではネックレスを着用した。

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2021年12月27日のニュース