阪神ドラ3桐敷 医療従事者へ恩返しだ 中日笠原、オリ漆原に続く医療系大出身プロ「次は自分が頑張る」

[ 2021年12月27日 05:30 ]

自主トレを公開した桐敷(新潟医療福祉大学提供)
Photo By 提供写真

 阪神ドラフト3位・桐敷拓馬投手(22)が26日、新潟医療福祉大で自主トレを公開し、コロナ下で奮闘する医療従事者への感謝を改めて示した。大学の先輩でもある中日・笠原(16年同4位)、オリックス・漆原(18年育成1位)に続く医療系大出身のプロ野球選手。4年間を過ごした第二の故郷への恩返しとして活躍を誓った。

 桐敷は医療従事者への感謝を言葉にし、課せられた使命を思った。「普通に生活できているのは、医療従事者の方々のおかげでもあります。その分、野球を一生懸命やることが、ある意味恩返しかな…と思う。頑張っていきたい」。プロ野球選手を輩出する「医」の付く大学は全国で新潟医療福祉大だけ。ソフトバンクから育成ドラフト13位で指名された同期で同じ左腕の佐藤琢磨を合わせて計4人になった。

 健康科学部健康スポーツ学科に所属し、医療技術学部や看護学部らの学生との直接的な交流はなくても、「ケガをしたら連携している病院があるし、トレーナー志望の子にマッサージしてもらったこともある」と近くに感じてきた。特にコロナ下で医療の道へ進む人への敬意がより強まった。

 甲子園未出場で高校時代は全国的に無名。米どころでもある新潟の地が成長させてくれた。「お米を意識したわけじゃないけど、ご飯はどれもおいしくて。燕三条ラーメン(同県燕市と三条市を中心に広まるご当地ラーメン)がおいしくて、ずっと食べていた」。入学当初の体重82キロから8キロも増量。雪で屋外グラウンドが使えない冬場の約4カ月間は、球のキレや威力を増す筋力トレや箱を使った跳躍など室内で地道に励み続けた。「何ができるか…考えてやってきたのが一番大きかった」。球速を最速138キロから150キロまで伸ばし、プロへの扉を開いた。

 見据えるのは1年目からの活躍に他ならない。「笠原さんや漆原さんを見て頑張らなきゃ…と。次は自分が頑張って、いまいる後輩や新潟医療福祉大に行こうか迷っている子たちにエールを送れるように。機会があれば新潟で投げたい」。第二の故郷に錦を飾る日を思い描いた。(阪井 日向)

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2021年12月27日のニュース