セ得点王の阪神・近本 チーム最多の“勝利得点”で先手必勝に貢献

[ 2021年12月16日 05:30 ]

阪神・近本(撮影・北條 貴史)
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 【データで振り返る21年12球団記録レビュー 3】阪神の近本が178安打で初の最多安打を獲得。さらに得点でもリーグトップの91をマーク。阪神選手の“得点王”は08年の赤星憲広以来13年ぶり。並み居る長距離砲を抑え本塁打10本以下での達成は11年青木宣親(ヤ)以来10年ぶりセ7人目(9度目)になる。

 今季の阪神は先制した84試合で63勝16敗5分けの勝率・797。逆に先制を許した58試合は14勝40敗4分けの勝率・259。逆転勝ちがリーグ5位の21度、逆転負けも巨人と並びリーグ最少の21度と劇的展開が乏しい上に、7回終了時点でリードしていれば、岩崎&スアレスの鉄壁リリーフらの働きで65勝3敗1分けの勝率・956だったため、勝利の鍵はいかに先制するか。その役割を担ったのが近本の得点だった。

 出場140試合中、先発1番が134試合、同3番が6試合と全て初回に出番のある打順。シーズン打率・313は、初回に限れば50安打の打率・365とリードオフマンの面目躍如。これに3四球を加えた53度の出塁中、本塁生還28度はチームが初回に得点した70試合の40%にあたる。

 得点した70試合でチームは45勝19敗6分けの勝率・703を誇り、初回の9度を含む13試合で踏んだ“勝利得点”の生還は、マルテの11度を上回るチーム最多。自らのバットで生還する本塁打は少なくても、後続打線と連携して積み重ねた42・3%の生還率(215出塁中91得点)で勝利に導いた。(記録担当・桐山 章)

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2021年12月16日のニュース