ヤクルト・村上「最高のシーズン」21歳がセ最年少MVP 圧倒的支持で96年ゴジラ抜いた

[ 2021年12月16日 05:30 ]

NPB AWARDS 2021 ( 2021年12月15日 )

最優秀選手賞を受賞したヤクルト・村上宗隆
Photo By 代表撮影

 分厚い胸を張った。21歳とは思えぬ風格。ヤクルト・村上がセ・リーグの最優秀選手(MVP)を受賞。有効投票総数306のうち1位票が287と圧倒的な支持を集めた。壇上で誇らしげだった。

 「凄く光栄。最高のシーズンになりました。支えてくれたたくさんの人に感謝したい。これからの野球人生に生かしていきたい」

 21歳シーズンでの受賞は、96年の巨人・松井秀喜の22歳を抜いてセ・リーグ最年少記録。2年連続で全試合4番に座り、巨人・岡本和に並ぶ39本塁打で本塁打王のタイトルを初めて獲得した。112打点はトップの岡本和に1及ばなかったものの、リーグ2位。チームを6年ぶりのリーグ優勝と、20年ぶりの日本一に導いた。

 3学年上の岡本和とし烈なタイトル争いを繰り広げ、公言してきた「優勝チームの4番になる」を有言実行。ただ巨人の4番は、2年連続で本塁打と打点の2冠を獲得した。村上は「僕は1点差で逃した。岡本さんにリベンジしたい。来年も争いたい」とタイトル奪取を力強く宣言した。

 同世代のライバルとの競争の先に、日本代表の4番の座がある。最年少で選出された今夏の東京五輪では、全5試合に8番で出場。米国との決勝戦で決勝アーチを放つなど、侍ジャパンの金メダル獲得に貢献した。

 大会後「次の世界大会もチームジャパンとして戦いたい」と日の丸への思いを語った。「今回は脇を固める役で中軸ではなかった。その役割の気持ちも分かったし、日の丸を背負い4番を打てる時が来たら、そんな気持ちも背負ってやっていきたい」と重責を背負う未来を想像していた。

 2年後の23年にはWBCが予定されている。栗山監督率いる新たな侍ジャパンの中心へ、村上はその座が似合う男になってきた。(青森 正宣)

 ≪自身初受賞≫今季21歳の村上が自身初のMVP。歴代MVPは1リーグ時代の37年春の沢村栄治(巨)と、パでは57年稲尾和久(西鉄)の20歳シーズンが最年少受賞。セでは96年松井秀喜(巨)の22歳シーズンを抜く最年少での栄誉となった。

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