データで見るWシリーズ第6戦 ドジャースが1万1695日ぶりに王座奪還 LA勢は2冠達成

[ 2020年10月28日 13:46 ]

ワールドシリーズ第6戦   ドジャース3―1レイズ ( 2020年10月27日    テキサス州アーリントン )

32年ぶりの優勝を飾って歓喜するドジャーズの選手たち(AP)
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 ドジャースはワールドシリーズで1988年以来、32年ぶり7回目の優勝を飾ったが、これは史上10番目に長い“ブランク”となった。1988年10月20日のシリーズ第5戦で、オーレル・ハーシュハイザー(62)がアスレチックスのトニー・フィリップス(2016年に心臓発作のため56歳で死去)を三振に仕留めて優勝を飾ってから、この日が1万1695日目。この間、レギュラーシーズン5014試合とポストシーズン114試合を消化し、32シーズンで選手に対して年俸総額36億9000万ドル(約3838億円)を投じて王座を奪還した。

 優勝回数は出場21回で歴代6位の7回目。しかし27回の優勝を誇るヤンキースを含め上位6球団で、ワールドシリーズのシリーズ優勝確率が5割を切っているのはドジャース(・333)とジャイアンツ(・400)だけで、デーブ・ロバーツ監督(48)にとっては3度目のワールドシリーズで初めての優勝となった。

 今月11日には同じロサンゼルスに本拠を置くNBAのレイカーズが、フロリダ州オーランドで開催された「ファイナル」を制して17回目の優勝を決めたばかり。ドジャース最後の優勝となっていた1988年にもレイカーズは11回目のファイナル制覇を達成しており、史上2回目の“LA勢”によるアベック優勝となった。

 ただし1988年のNBAファイナルでレイカーズが優勝したのは6月21日で、ドジャースがワールドシリーズを制したのは10月20日。同一年とは言え「中120日」という間隔を置いての2冠達成だった。

 しかしNBAは新型コロナウイルスの感染拡大で3月にシーズンが一時中断となったためにファイナル開催は10月にずれこみ、今度は「中15日」という短期集中型での連続優勝。北米アイスホッケーリーグ(NHL)ではフロリダ州タンパを本拠にしているライトニングがスタンレー杯決勝で9月28日に2度目の優勝を決めていたため、同じタンパをフランチャイズにしているレイズが勝っても北米4大スポーツの2冠だったが、秋に2度目の歓喜にひたったのはロサンゼルスの方だった。

 6試合で20打数8安打(本塁打2本)5打点をマークし、6つの四球を選んだコーリー・シーガー(26)がMVP。シーガーはリーグ優勝決定でもMVPとなっており、同一年度のこの2つのシリーズでともにMVPとなったのは2014年のマディソン・バムガーナー(31=現ダイヤモンドバックス投手)以来、史上8人目。全員がナ・リーグの選手となった。

 シリーズ2勝を挙げたクレイトン・カーショー(32)はワールドシリーズの舞台となったテキサス州ダラスの出身。4番を打ったマックス・マンシー(30)もダラス郊外のケラーの出身で、新型コロナウイルスの影響で本来の地元ロサンゼルスでの試合はなかったが、投打で活躍した2人は“故郷”でメジャーの頂点に立った。

 2018年に21勝を挙げてサイ・ヤング賞に輝いたレイズの先発ブレイク・スネル(27)は5回1/3を投げて2安打、1失点。4回2/3を投げた第2戦同様に9つの三振を奪ったが勝ち投手にはなれなかった。

 スネルの三振奪取率はレギュラーシーズン(計108試合)では10・49。このワールドシリーズでは16・2にまでアップしていたが、2019年7月21日のホワイトソックス戦以来、27試合連続で投球回数は6イニングに達しなかった。

 レイズの新人、ランディー・アロザレーナ(25)は初回にドジャース先発のトニー・ゴンソリン(25)から右越えにソロ本塁打。すでにメジャー最多記録となっているポストシーズンの通算本塁打数を10に伸ばした。ワールドシリーズでは3本目。新人で同シリーズ3本塁打を記録したのは1939年のチャーリー・クラーク(ヤンキース=通算189本塁打)以来、81年ぶりの出来事となったが、レイズ打線はこの日、ドジャースが繰り出した7投手に対して16三振を喫し、得点はこのアロザレーナの本塁打による1点だけに終わった。

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