東尾修氏 楽天、CS進出へ 涌井のように自分の責任全うする姿勢見せるしかない

[ 2020年10月28日 22:50 ]

パ・リーグ   楽天3―4西武 ( 2020年10月28日    メットライフD )

<西・楽>力投する楽天先発・涌井(撮影・尾崎 有希)
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 【東尾修 視点】楽天に元気がない。3位を争う西武に2試合とも1点差で連敗した。終盤に来て、ここまで打線を引っ張ってきた鈴木大に当たりは出ていないが、もう残り10試合を切って選手個人の調子のいい悪いは関係ない。どんな場面でもそれぞれが踏ん張って1点を、勝利を、チームでもぎ取るしかない。

 この日の先発だった涌井は、6回を投げ終えた時点で103球、4失点。それでも迷いなく7回のマウンドにも上がった。1イニングでも長く投げたいという彼の性格もあるだろう。先発投手としての心がけがいい。

 その7回を涌井はテンポよく3者凡退で終えた。終盤に入って楽天はチーム全体に活気はないが、ベテラン右腕のそういう姿をしっかり見て欲しい。8回の攻撃で浅村がソロ本塁打、鈴木にも左前打が出た。追いつくまではいかなかったが、エース級がマウンドで踏ん張る姿というのはチームに反撃の機運をもたらすものだ。

 ロッテも元気はないが、西武もまだ貯金2。楽天にもCS進出のチャンスはある。誰かに頼るのではなく、涌井のように全員が自分の責任を全うする姿勢を見せるしかない。(スポニチ本紙評論家)

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