赤星氏 周東の盗塁成功率9割超と早いカウントで決める凄さ けん制誘い出されたのではなく確信持ち二塁へ

[ 2020年10月28日 22:40 ]

パ・リーグ   ソフトバンク2ー0ロッテ ( 2020年10月28日    ペイペイD )

<ソ・ロ>3回2死一塁、打者・川島の時に一走・周東は二盗成功。11試合連続盗塁成功の日本記録に並んだ(撮影・岡田 丈靖)
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 スポニチ本紙評論家で通算381盗塁の赤星憲広氏(44)が、福本豊氏の持つ11試合連続盗塁のプロ野球タイ記録に並んだソフトバンク・周東の盗塁を解説した。

 周東の盗塁の価値を物語る数字が2つある。盗塁成功率・904という高さ。もう一つがこの日のように早いカウントから走ることで、47盗塁中41個が3球目までに走っている。

 持論だが成功率は7割以上でないならば盗塁しない方がいい。そして絶対的に早いカウントで走ること。浅いカウントなら打者に犠牲を強いず、攻撃的な打撃ができる。この2つを備えた周東の盗塁が、終盤の12連勝などチームの勢いに間違いなくつながっている。

 この日は1ボールからチェンが一塁けん制したが、迷わず二塁へ走り陥れた。よく“誘い出される”と表現するが、そんな感じではない。恐らく投球でも、一塁にけん制されても、スタートを切ればセーフになれる“何か”があって迷いなく行ったと思う。私も経験がある。我々は「ピクイチ」と言ったが、投手の足が上がる瞬間には動き出す。これは右投手相手では無理。ターンするけん制で速い球がくるからだ。一塁手の肩なども含め感覚的に「投球でも、けん制でも」行けるイメージができる時がある。

 終盤の量産には打撃力向上も大きく影響している。それだけ出塁できているということ。一塁ベース上にいく回数が増えている。あそこにいく間隔が空けば空くほど、スタートが切りづらくなるもの。自分で打って出るのと、代走とではまた違う。去年は終盤の大事なところの代走で修羅場をくぐってきた。今年はシチュエーションが異なる場面で、そこの余裕も手伝っていると思う。

 盗塁は「3S」と言われ、スタート、スピード、スライディングが大事。ただ最初のスタートで大体決まる。周東は3つ全て兼ね備えるが、特にスタートに秀でている。形は人それぞれで、どれがいいというのはない。例えば他の人が周東のまねをしても、間違いなくうまくいかないと思う。自分で身につけた技術も大事だし、それ以上に「ここで必ずいく」という覚悟、思い切りの良さが素晴らしい点に挙がる。盗塁はいくら足が速くても、それだけではなかなか決められない。相手投手の研究など、塁上に出るまでの準備が試される。

 私も381盗塁したが、7割以上が3球以内だった。(通算盗塁成功率・812)。警戒され、必ず走ってくると思われる場面でも、それをかいくぐっていく。周東にも、求めているものは同じだなと感じる。凄く好きなスタイルで、プレーを見ていると力をもらうし、久しぶりにわくわくする選手。あと1盗塁、ぜひ福本さんの記録を抜くところを見てみたい。(本紙評論家)

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