先輩・赤星氏を苦笑させた貪欲さ 阪神・近本 東京D初勝利を呼ぶ2発

[ 2020年9月18日 05:30 ]

セ・リーグ   阪神11-0巨人 ( 2020年9月17日    東京ドーム )

<巨・神(16)>初回無死、球先頭打者本塁打を放ち、笑顔で小さくガッツポーズの近本(撮影・北條 貴史)
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 自力V消滅の屈辱を味わった東京ドーム3連戦だが、両軍で最も輝いたのは阪神・近本だ。

 初戦に続く1試合2本塁打で、このカード4発の大暴れ。今後のチームを担う若虎が、11―0の大勝に導く起点となると同時に、宿敵に強烈なインパクトを植え付けた。

 「本塁打は特に意識していませんが、先頭で塁に出るという意識を強く持った中で、ああいう形で本塁打になったのは良かった」

 初戦で菅野から2発。この試合では先発・サンチェスの出鼻をへし折った。初回、初球の150キロを思い切り振り抜き右翼席へ6号ソロ。今季3本目となる先頭打者弾は、阪神の左打者では77年藤田平以来、43年ぶりとなった。投手が桜井に代わった6回も、先頭で右中間席へ7号ソロ。試合の流れを完全に引き寄せた。

 入団以来、比較されてきたのが球団OBの赤星憲広氏(本紙評論家)。昨季中には食事をともにする幸運に恵まれた。大先輩を驚かせたのが、会食の席にタブレットを持ち込み、自身の動画を見せ質問攻めするどん欲さ。しかも「盗塁かと思ったら、7割方が打撃の動画。それを俺に聞かれても…」と、赤星氏を苦笑させたという。

 その場で赤星氏から授かったのが「目指すのは俺じゃない。福本さん、青木だよ。強い打球を打てるのがお前の武器なんだから」という金言。盗塁はもちろんながら、俊足を生かす打撃で打率、出塁率にこだわった自身のスタイルではなく、通算1065盗塁の一方、208本塁打も放った福本豊氏(元阪急)や盗塁&本塁打ともに100以上記録しているヤクルト・青木のようなスケールの大きな選手を目指せとエールを送られた。

 新人だった昨季の9本塁打まであと2本。初の2桁もはっきりと視界に入った。「東京ドームで4本ぐらい打っているのかな。先制できたのは大きい」と矢野監督。俊足強打の切り込み隊長は、着実に成長を続けている。(山添 晴治)

 《阪神左打者では43年ぶり年間3本の先頭弾》近本(神)が今季3本目(通算4本目)の初回先頭打者本塁打。阪神でシーズン3本の初回先頭弾は11年のマートン(3本)以来になるが、左打者では77年藤田平以来43年ぶり2人目。阪神左打者の通算最多は藤田の14本。

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