巨人・由伸前監督“充電期間”へ 入閣断り特別顧問「少しだけ形残せた」

[ 2018年10月24日 06:48 ]

巨人・高橋前監督退任会見

笑顔であいさつする高橋前監督(撮影・吉田 剛)
Photo By スポニチ

 3年間の監督生活を終えた高橋球団特別顧問。生真面目な性格らしく、退任のあいさつは謝罪から始まった。

 「3年間、たくさんの声援をいただいたファンの皆さまの期待に応えることができず、本当に申し訳なく思っています。私自身、悔しい思いでいっぱいです」。1年目は2位も昨季は11年ぶりのBクラス。今季は3位でCSファイナルSまで進出したが、夏頃には「3年目に入って、なかなかチームが優勝争いに加われない。やはり、そういったもの(辞任)も頭の中に少し出てきた」と明かした。

 引き継ぐ形は残した。16年の就任時から課題だった若手の成長だ。「私一人の力ではない。何より選手本人の力。ただ、最後に少しだけ形を残せたかなとは思います」。特に岡本は6月から4番を担い22歳シーズンでは史上初の3割、30本、100打点を達成した。

 山口寿一オーナーからは将来的な監督復帰も期待された。感謝の思いはあるが、退任したばかり。「今はこの3年間の力のなさを振り返らなければいけないと思います」と言葉を選んだ。原監督からは入閣を打診されていたが、丁重に断ったのもそのためだ。

 今後やりたいことは「今考えています」。外から野球を見るだけでなく、野球以外のことにも触れて見聞を広める。同じく「引退即監督」の道を歩んだ長嶋茂雄終身名誉監督も1度目の就任時は最下位を経験。それが2度目の指揮を執ったときに大きな糧となった。

 「誰もが経験することのできない非常に貴重な経験をさせていただいた」。現役時代から21年間着続けた巨人のユニホームに別れを告げ、充電期間に入る。 (川手 達矢)

続きを表示

2018年10月24日のニュース