決断は本人次第 大谷 右肘手術なら来季は打者専念 20年の二刀流復活目指す

[ 2018年9月7日 05:30 ]

ア・リーグ   エンゼルス9―3レンジャーズ ( 2018年9月5日    アーリントン )

<レンジャーズ・エンゼルス>初回、右肘にプロテクターを装着し、打席に入る準備をする大谷(撮影・会津 智海)
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 右肘じん帯に新たな損傷が判明した大谷について、電話会見したエンゼルスのビリー・エプラーGMは「本人の意思を尊重したい」と語った。遠征から本拠に戻る10日(日本時間11日)に話し合って今後を決める。手術の決断は、時期を含めて大谷に委ねられる。

 大谷は6月6日のロイヤルズ戦に登板した後、3段階のうち中程度の「グレード2」とされる右肘の内側側副じん帯の損傷が分かり離脱。自身の血小板を注入し修復を図るPRP注射で回復に努めて手術を回避し、9月2日のアストロズ戦で3カ月ぶりに復帰登板した。ただ2回1/3を2失点、49球で降板し、最後の3回には10キロ近く球速が低下していた。

 手術は避けられない状況で、メスを入れれば投手としては来季も投げられず、20年開幕からの復帰を目指すことになる。ただ野手の場合は復帰まで6〜8カ月という例が多い。エ軍の内野手コザートは、11年8月に利き腕ではない左肘のトミー・ジョン手術を受け、翌12年開幕戦から出場した。指名打者の大谷も送球プログラムのリハビリが省かれるため、来季19年開幕に間に合う可能性が高い。

 「我々は彼のことを今でも二刀流として考えている」と同GM。20年の二刀流完全復活を目指し、来季は打者・大谷に専念することになりそうだ。

 ▼トミー・ジョン手術 損傷した肘のじん帯を切除し、手首や足首など自分の体の他の部位から正常な腱を移植する手術。70年代にフランク・ジョーブ博士によって考案され、当時ドジャースのトミー・ジョン投手(メジャー通算288勝)が74年に初めて受けたことからこう呼ばれている。通常、投手としての復帰には12〜16カ月を要する。

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