“東西”投げ合いはオリ西の勝ち “三重の張り合い”先輩貫禄12K

[ 2018年6月16日 05:30 ]

交流戦   オリックス7―3DeNA ( 2018年6月15日    京セラD )

<オ・D>力投する西(撮影・北條 貴史)
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 交流戦勝率1位争いの決着は、16日以降に持ち越された。2位につけるオリックスは西勇輝投手(27)が8回2失点、毎回の12三振を奪う好投で4勝目。首位ヤクルトは日本ハムに敗れた。ソフトバンク、西武、日本ハム、ロッテにも最終勝率1位の可能性が残っている。

 戦国の世から、「東」に立ち向かうのは、常に「西」だ。舞台は大阪。スコアボードの先発投手の枠に、方角を表す2人の名前が並んだ。東から攻めてきたDeNAは「東」と書いて「あずま」。オリックスは読んで字のごとく、西の出番だ。今季は自身初の開幕投手も務めた10年目。セ・リーグで防御率上位を争う新人左腕に、貫禄を見せつけた。

 初回から全開。三振、遊ゴロ、三振とわずか11球で3つのアウトを取った。「速攻」を見た東はもたつく。4失点。援護に感謝しながら、腕を振った。

 「初回から味方が点を取ってくれて、中盤までゼロに抑えることができてよかった」

 内外角を丁寧に突く投球で圧倒。6回の3者連続など、12個の三振を積み重ねた。DeNA戦はこれで通算6戦5勝。完勝のお立ち台では、同郷の相手左腕に「同じ三重県で地元も近い。盛り上げていけたら」とエールを送る余裕があった。

 若きエースとしての自覚も芽生える。最終回を譲り、「初回に4点も取ってもらったら完投するのが普通」と唇をかんだ。チームは63試合を消化し、12球団で唯一、開幕から完投ゼロ。02年の球団記録(21試合)を既に大幅に更新しており、「まだチームで誰も完投できていないので、自分が引っ張りたい」と責任感をにじませた。

 交流戦は2年連続の勝ち越しが決まった。チームを今季初の4連勝、今季最多の貯金4に導いた右腕に、福良監督は「(投手陣の柱として)開幕投手を任せたわけだから」と信頼を寄せていた。

 《ヤクルト優位》この日の結果で依然6球団に交流戦勝率1位の可能性が残った。ヤクルト優位は変わらず、今日の1位決定条件はヤクルト○でオリックスが●、ソフトバンク、西武が△か●。ヤクルト○、オリックス●で最終12勝6敗と両球団が並ぶ可能性があるが、2球団が勝率で並んだ場合は直接対戦で勝ち越したヤクルトが上位になるため。ソフトバンク、西武は△か●だと最終11勝止まりでヤクルトに及ばない。

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